スマートクリニックの最前線:仙台総合歯科  「1拠点完結」を支える、シームレスな医院づくり

スマートクリニックの最前線:仙台総合歯科  「1拠点完結」を支える、シームレスな医院づくり

2026年5月、宮城県仙台市に開業した「医療法人アトラス 仙台総合歯科」は、インプラントから矯正、審美、小児まであらゆる分野の専門治療を1拠点で完結させ、さらに最先端の院内デジタル技工所を併設する、総合歯科の新しいモデルを体現しています。

「患者様がリラックスして心地よく過ごせる環境」を追求したこだわりの空間には、PCやiPadなどのデジタル端末を活用した、無駄のない診療フローが組み込まれています。受付から紙カルテ棚を排除して医院の美観を維持するだけでなく、情報をすべてデジタルで管理することで、スタッフの作業負荷を軽減。院内のどこからでも行えるスムーズなデータ共有と、患者様をお待たせしない快適な診療動線を生み出しています。

空間設計とデジタル運用を融合させ、患者体験の向上を追求する同院の取り組みについて、岸川院長に詳しくお話を伺いました。

すべての専門治療から技工まで、1拠点で完結させる

Q.開業の背景と、どのような医院を目指したか教えてください。

患者様にとっても自分にとっても、納得のいく治療をスムーズに届けたかった、というのが今回開業に至った一番の理由です。

一般的な歯科医院では、専門外の治療が必要になると外部の医療機関へ紹介したり、補綴物を作製する際も外部の技工所へ発注したりすることが少なくありません 。しかしそれでは、どうしても連携に時間を要してしまいます 。また、外部とのやり取りの中で治療方針にわずかなズレが生じてしまうリスクもあり、これらは患者様と歯科医師の双方にとってストレスの原因になり得ます 。

患者様の体験としても、インプラント、矯正、審美といった高度な専門治療のために複数の医院に通う必要がなく、1拠点で全てが完結する環境が理想です 。そのため当院では、各専門治療を行える体制を整えるとともに、最先端のデジタル技工所を院内に併設しました 。すべての工程を自院内でシームレスに完結させることで、患者様と医院の双方が納得できる最適な治療を、スムーズに提供できる環境を目指しています 。

洗練された空間づくりと、将来の経営を見据えた環境設計

Q.非常に洗練された、開放的な空間が印象的です。医院の構造や建築におけるこだわりを教えてください。

治療の価値をしっかりと感じていただき、患者様がリラックスして心地よく過ごせる空間が必要だと考えていました。そのため、従来の無機質な歯科医院らしさを抑え、吹き抜けやガラスの壁を取り入れ、開放感とプライバシーが両立するデザインにしました。これまでの自分の歯科医師としての歩みや、理想とする医療への思いを表現した建築です。

また、歯科医院は地域に根差し、世代を超えて長くお付き合いを続けていく場所です。患者様にいつでも安心して質の高い診療を受けていただくためには、優秀な人材の確保が欠かせません。「ここで働きたい」とスタッフや求職者に選ばれる綺麗な環境を整えることも、将来的な採用の安定、ひいては医院の基盤を強固にして地域の皆様に医療を還元し続けるための、大切な投資だと捉えています。

【設計を担当したstyle-H design works様よりコメント】

岸川先生とのキックオフから完成まで、約2年間にわたるプロジェクトでした。

岸川先生は「面白さ」や「高い機能性」を重視され、
ご自身の中に明確な空間の好みやこだわりをお持ちでした。
私たちは、それらを丁寧に引き出しながら、
一つひとつ空間としてカタチにしていくことに注力しました。

戸建て建築ならではの強みを活かし、
「テナントではできない空間」の実現を目指しました。
最新鋭のミリングマシン「Zirkonzahn」を備えた本格的な院内技工ラボをはじめ、
随所にアートが調和する、見どころの多い空間を設計しました。

また、私たちが医院設計において大切にしている「スタッフの働きやすさ」という視点から、
3階のスタッフルームは、隣接する小学校や周辺の風景を望める、明るく開放的な空間としました。
特に春には、小学校の満開の桜を窓いっぱいに望むことができます。
日々忙しく働くスタッフにとって、ふと外に目を向けたときに季節の移ろいを感じられる、
心地よい場所になればと考えています。

戸建てだからこそ実現できる建築の可能性を追求しながら、
岸川先生の理想やこだわりを随所にカタチにすることができた、
私たちにとっても非常に印象深いプロジェクトとなりました。

<2F 待合室>

<キッズスペース>

<最新鋭のミリングマシン「Zirkonzahn」を備えた本格的な院内技工ラボ>

洗練されたデザイン空間と、スマートな運用の融合

Q.洗練された空間を支えるシステムとして、なぜDENTISが選ばれたのでしょうか。

当院は3階建てでユニット数も多く、在籍するスタッフの数も規模が大きいため、院内のどこにいても、端末を問わずに全員がリアルタイムで同じ患者様の情報にアクセスできる「クラウド型」であることが大前提でした。

それに加えて、せっかく空間づくりにこだわり、患者様にリラックスしていただける環境を作っても、受付の後ろに紙カルテがびっしり並んだ棚が見えてしまったら、それは理想とする世界観と矛盾してしまいます。この美観を損ねず、スムーズな診療体験を守るためには、紙を全面的に排除しなければならない。DENTISの導入によってペーパーレス化が実現でき、洗練された空間デザインとスマートな院内運用の両立が可能になると考えました。

<カルテ棚がなく、ペーパーレスですっきりとした受付>

シンプルな動線が生む、快適な診療フロー

Q.実際の診療フローはどのように構築されていますか。詳細を教えてください。

患者様が「無駄な待ち時間」や「煩雑な手続き」でストレスを感じないよう、シンプルな動線を意識しています。具体的なフローは以下の通りです。

  • 【予約】 24時間いつでもスムーズに予約が取れる体制を構築
  • 【受付】 DENTISでの問診と、患者様スマホへのアプリ(melmo)登録を案内。受付ステータスを活用し、スムーズに診察室へご案内
  • 【診療】 治療データや撮影した口腔内写真・パノラマ画像は、ボタン一つで患者様アプリへ即座に共有
  • 【会計】 患者様の希望に合わせてユニットでアプリ決済、または受付でキャッシュレス決済

Q.アプリの利用率がほぼ100%とお聞きしました。なぜそこまで浸透しているのでしょうか。

特別なことはしておらず、最初から「当院では携帯でのアプリ登録が前提であり、これが当たり前です」というスタンスで一貫してご案内しているからです。ですから、患者様もごく自然にスムーズに受け入れてくださっています。

患者様にとっての一番のメリットは、自分の歯の状態をいつでも手元で確認できることです。DENTISは、ファイル画面からすぐに、撮影した口腔内写真やパノラマ画像を患者様のアプリへ飛ばすことができます。手順が複雑だと続きませんが、とてもシンプルなため負担なく利用できています。

自分のスマホでリアルな画像を見られるようになると、これまでどこか「他人ごと」だったご自身の口腔内の状態を、患者様が初めて「自分ごと」として捉えてくれるようになります。これが治療への納得感、そしてモチベーションの向上に直結していると感じます。

「シンプルな仕組み」が、スタッフの定着と経営の安定へ

Q.DENTIS導入によって、スタッフや医院側にどのような効果がありましたか。

何パターンもの複雑な手順があるシステムは、オープニング期のただでさえ忙しい現場を疲弊させます。その点、DENTISは手順がシンプルなため、立ち上げ期であってもスタッフのオペレーション負荷が非常に少ないです。手順に迷うことがないため、スタッフへの教育もスムーズでした。

また、当院は3階建てでスタッフの人数も多いですが、クラウド型なので院内のどこにいてもリアルタイムで患者様の情報が同期されます。スタッフがいちいち紙カルテを探して移動するような無駄な動きを排除できました。

さらに、当院ではインカムを使用せず、スタッフ間のグループチャットで連絡を取り合う運用にしています。私自身も通知をスマートウォッチで受け取っているのですが、これなら治療中であっても、手元のスマートウォッチを見るだけで、簡易的な院内連絡をリアルタイムで把握できます。

クラウドで常に最新の患者情報や診療内容が共有できるDENTISの強みと、このチャットによるスムーズな連携を適材適所で組み合わせることで、3階建てでスタッフが多く、本来であれば連絡のやり取りで騒がしくなりがちな規模であっても、患者様へ落ち着いてリラックスできる環境を提供できています。

このように、開業初期からシステムやツールを工夫してミスや無駄な作業を減らせたことで、スタッフに精神的なゆとりが生まれ、患者様とじっくり向き合える好循環ができています。

Q.開業を検討されている先生方へDENTISのおすすめポイントを教えてください。

開業時は、建築や医療機材など、こだわりたい部分への初期投資がどうしても膨らみます。DENTISは優れたUIで、必要なことができるシステムでありながら、コストパフォーマンスが高いです。開業時の初期費用を抑えられるため、その分、自分が本当に投資すべき部分にリソースを集中させることができます。これから開業する先生方には、推奨できるシステムです。

Q.最後に、今後の展望について教えてください。

DENTISを選んだ大きな理由の一つに、将来的には蓄積されたデータを活用していきたいという狙いがあります。

院内に症例データやインプラントの治療履歴、全身疾患をお持ちの患者様の情報などが蓄積されていけば、後から容易に検索・分析できるようになります。

今後は、それらのデータを活用して管理料の算定漏れを防止したり、適切なタイミングでのメンテナンスのフォローアップに繋げたりしていきたいと考えています。日々の運用のシンプルさをベースにしながら、将来的にはデータ分析機能も使いこなしていくことで、より安定した経営基盤を築いていきたいですね。


岸川院長、ありがとうございました!

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