【Dentis × DenPre特別企画】あの人に聞いてみた Vol.2、新名主歯科・口腔外科医院 院長・新名主耕平先生

【Dentis × DenPre特別企画】あの人に聞いてみた Vol.2、新名主歯科・口腔外科医院 院長・新名主耕平先生

2022年12月12日

Dentisと株式会社Dental Predictionの特別企画「あの人に聞いてみた」。歯科業界に関連する注目の人をお招きし、これまでの人生や歯科に対する考え方など、ゲストのお話を伺う連載企画です。Dentis 開発責任者・平山 宗介(以下、平山)と株式会社Dental Prediction 代表取締役・宇野澤 元春(以下、宇野澤)、アシスタントが、さまざまな面からゲストを深掘りしていきます。今回のアシスタントは株式会社Dental Prediction・アンバサダーのChihiroさんが務めます。

第2回のゲストは、新名主歯科・口腔外科医院 院長、新名主(しんみょうず)耕平先生です。一般的に珍しい口腔外科を標榜している歯科医院を開業された新名主先生に「歯科医師になった背景」や「研究職ではなく現場の診療を選んだときのこと」「口腔外科の新たな可能性」など、さまざまなお話を伺いました。

なお、インタビューの様子は動画視聴もできますので、気になる方はぜひご覧ください。

鹿児島でバレーボールに熱中した学生時代



平山 鹿児島県出身ということで、ずっと鹿児島なんですか?

新名主 そうですね。小、中、高、浪人まで鹿児島です。大学からは福岡です。

平山 どんな少年時代だったんですか?

新名主 そんな上手くはないんですけど、バレーボールをずっとやっていました。どちらかというと控えめな性格ではあるんですけど、何かを通じて自分の個性を出すっていうのは得意なほうだったと思います。今もそう思っていますね。

平山 ポジションはどこですか?

新名主 セッターです。

平山 セッターのポジションってどんな性格の方が多いんでしょうか?

新名主 スパイカーは派手じゃないですか? それが苦手で、人に何かお膳立てするポジションのほうが得意だってことは、中学生のときから思っていました。それでずっとセッターでしたね。

宇野澤 バレーボール歴が長いChihiroさんは、セッターってどういう方が多いと思いますか?

Chihiro セッターって難しいポジションで、みんながボールを集めてくれるんですよね。だからリーダー的な感じです。セッターがキャプテンって多いんですよ。

新名主 そう。トスで絶対ボールに触るんですよね。今もそんな感じですよ。院長として目立つ、というよりは、スタッフをどう組み立てていくかをよく考えますね。

街の歯科医師のすすめで歯学部へ


平山 1996年に九州歯科大学へ進学されます。どうして歯学部に進学されたんですか?

新名主 うちは身内に歯医者さんいないんですよ。実のところいうと、高校3年生で受験したときに箸にも棒にもかからなかったんです。それで浪人してるときに自転車で歯医者に通ってたんですけど、医院の前で先生が水撒きをしていまして、それがすっごくかっこよかったんですよ。

宇野澤 水撒きしてるだけでですか?(笑)

新名主 そうですね。浪人してるときの僕の心境がおかしかったのかもしれない(笑)。その先生に「歯学部とかどうなの?」って言われたんですよね。で、僕もまんざらでもなかったんです。そこで目標ができて頑張ろうかな、と。そこからはもうしこたま勉強しましたね。すると、成績がすごく上がりました。

鹿児島大学はとても届かなかったんですけど、当時公立で最も偏差値が低かった九州歯科大学にギリギリ届いた、という感じでしたね。ラッキーでした。

平山 実際、大学に入ってみてどうでしたか?

新名主 みんなすごく賢いので、一般教養はみんなちょっと学んだらすぐできるんですよ。「すごいなぁ」と思っていたんですけど、結局歯科医師はそこじゃなくて、知識やテクニックで勝負することになるじゃないですか。

宇野澤 そうですね。

新名主 それで「向いてるかもな」って、2年生か3年生くらいのときに思いましたね。

いやでも、歯学部は面白いですよ。普通の学校みたいなのをイメージしていたんですけど、学食に行ったら、隣で先輩が咬合器をカチカチ鳴らしながら真剣に話しているんですよ。「あ~、こういうのが歯学部かぁ」って(笑)。

宇野澤 僕も身内に歯医者さんがいなかったんで、そもそも歯の呼び方がわからなかったりしましたね。

平山 でも、なかには「親御さんが歯医者だから継がなきゃいけないんだよ」という学生の方もいるんですよね。

新名主 はい。そういう学生は実家に模型や医学書があるんで免疫付いているんだと思いますけど、私はショックでしたね。

平山 初めてのことだらけだったんですね。

勉強の仕方を学んだ大学院時代



平山 その後は大学院に進まれます。

新名主 そうですね。大学5年か6年のときに「これはまだ勉強し足りんな」と思ったんです。国家試験には通っていたんですけど、知識が薄っぺらいまま出るのはもったいないな、と。当時の口腔外科の教授に憧れて、大学院への進学を決めました。

宇野澤 口腔外科の大学院って、体育会系のイメージがあって……。実際どうでしたか?

新名主 そうですね。研修医の先生もいらっしゃったけど、きつくて結構辞めていくんですよね。

平山 なんででしょうね。体育会系の風潮ありますよね。

宇野澤 ここが日米で大きく違って、日本だと研究や教育、雑用など全部やらなきゃいけないじゃないですか。でもアメリカだと「研究の人は研究」というように、何かに専念できるんですよね。そこが日本の歯学部の学生が大学院に行かない理由なのかなって。

新名主 「院に行ってよかったな」と思ったこともあります。例えば宇野澤先生がされているAR・VRもそうですけど「何か新しいこと」を勉強するときに、自分で論文を読むなど、自発的に学びを得るために行動するしかないんですよね。こういった姿勢を学んだのは大きかったですね。

宇野澤 めちゃくちゃ大事ですよね。わからないことなどに対して、どうアプローチすべきかという「"習い方"を習った」って感じですよね。

新名主 そうですね。

トップを目指していた助教時代


平山 そのまま続いて、助教時代ということで

宇野澤 早くないですか? 院に入って4年で助教になられたんですね。

新名主 早いんですけど、これは人がいないからなんですよね。辞めちゃうんですよ。助教なんですけど、下働きというか……。本当に当時は日勤・当直・夜勤などで忙しくて、家に帰れなくてしんどかったですね。でもそれがいま"生きている"というか、「あのときに比べたら、こんなの楽だな」と思えますね。

平山 しんどいときのモチベーションはどう維持していたんですか? 「教授になる」とか?

新名主 当時は「このまま突き詰めて、大学でトップを目指そう」と思っていたんですよ。大学に残るって面白いし勉強になるんですけど、同じような人がたくさん来るんですよね。同年代だと、どちらかしかトップになれないじゃないですか。

宇野澤 やっぱりいろんな志を持つ方が毎年入ってきますからね。

平山 いわゆるポジションの数が少ないから、そこでフィルタリングされてしまうということですか?

宇野澤 おっしゃる通りですね。

新名主 それもありますけど、もともと口腔外科や診療がやりたくて、研究をしていたんですよね。それで結婚して子どもができたときに、研究を辞めたとしても、僕の目的は「診療」にもあると思ったんですよね。だから心残りはなく、サクッと辞められましたね。

宇野澤 大学院は「研究が好きな人」と「診療が好きな人」で分かれるんですよ。それで、さっきの通り、研究に100%の力を注げる体制になっていない。だから大学院生は口腔外科以外でも減っているんですよ。だから大学院以外の現実的なところで多く学べる場所に行く、っていう。

平山 宇野澤さんは東北大学の……。

宇野澤 東北大学の大学院でサポートすることに決まりました。どこでも「学生さんに希望を持たせてください」って言われるんですよ。講義やセミナーでも「面白い話をしてください」って言われますね。

新名主先生のキャリアは希望の一つになると思いますね。口腔外科で開業されるというのは珍しいですよね。

新名主 そうですね。口腔外科で研究をしていたら、大学に残るか関連病院に行きますね。だから開業医は本当に少ないです。

都内の医院で歯科医師の技術を磨く



平山 2009年、都内の歯科医院に勤務される、と。これはなぜ福岡から都内の医院に?

新名主 部活の先輩から誘ってもらったんですよね。はじめは僕が単身赴任で来て、あとから嫁さんと子どもが来た、という感じです。当時は子どもが3カ月だったんですよね。

平山 ゆかりのないところに行くのは、かなり思い切った決断ですよね。 

新名主 実際大変でしたよ。子どもが熱出しても誰も助けてくれなかったり。ほんと嫁さんに感謝ですね。

平山 同じところで10年間くらい働いてたんですね。

新名主 はい。1カ所で。いろんな学会や勉強会に参加させてもらいながら一般診療のほうをさせてもらって……という流れですね。

宇野澤 口腔外科の先生だと、口腔外科は強いんですが、一般診療は苦手、ということが多いんですよね。

新名主 おっしゃる通りです。

宇野澤 なので、実際に働いたときに怒られることが多いんです。バイト先とかで自分よりも年下の先生から「こんなこともできないんですか?」って。大手術とかは得意なんですけど、基本的なことが抜けているパターンが多いですよね。

新名主 そうですね。本当に謙虚じゃないとだめですよ。自分をいかに抑えられるか、という能力が求められます。

宇野澤 そこにバレーボールのセッターの経験が生きているかもしれないです。

平山 繋がってるんですね(笑)。専門性を活かすために、他の大学の研究者として働くという道はなかったんですか?

新名主 もちろんありました。ただそのとき僕は「一つの医院で患者さんが完結するような歯科治療」がいちばんキレイじゃないかな、と思ったんですよね。

外科もするけど、矯正治療も小児治療も根管治療もしたりするので、大学でアカデミアを進むのを辞めた以上、診療で理想的な形を作りたいな、と思ったんです。その点は都内の医院で本当に学ばせてもらいました。

平山 そういった口腔外科出身で、他の科目のスキルも付けるというキャリアルートって一般的なんですか?

宇野澤 口腔外科出身の人は多いですね。口腔外科は下働きというか。大学病院は「先生」という形なので立場的にゆとりあるんですけど、いざ理事長になったらまたちょっと違うじゃないですか。

新名主 そうですね。下手くそなんですよ。簡単に言うとなんにもできないんです。抜歯は得意だし骨折も対応できるんですけど「虫歯削ったことない」みたいなレベルなんですよね。

宇野澤 そう。極端なんですよ。口腔外科の先生は卒業してから学ぶことが多いですよね。

平山 歯を削る、とか歯学部で経験するもんじゃないんですか?

宇野澤 国家試験に受かるための大学なので、実技はあんまりないんですよね。

新名主 僕は初めて歯を削ったのは卒業してからです。

宇野澤 先生や僕の時代ですらやったことないですから、下の世代はもっと実践できないですよね。今は「患者様」といわれる時代なので、学生のころから歯を削ることは本当にないと思います。

平山 良い環境にいたんですね。

新名主 本当に厳しい先生だったら「辞めろ」って言われて終わりでしたからね。

宇野澤 僕も同じですね。学べたから良かったものの、そういった心の広い先生がいない場合もあるので。そうすると、下手なまま現場に出ちゃうこともあります。だから口腔外科で失敗されるパターンもありますね。

口腔外科標榜の歯科医院を都内に開業


平山 開業のきっかけは?

新名主 「どこかで開業しなきゃいけないな」と思っていたんですよ。そんななか現場に出て10年経ったんで、「今だ」と思って始めました。

宇野澤 繰り返しますが、口腔外科を標榜している歯医者さんって珍しいですよね。

新名主 練馬区の大泉学園で開業したんですけど、地域に口腔外科の馴染みがないんですよね。面白かったのは「背中が痛いんだけど」って言う患者さんがいたりするんですよ。

一同 (笑)

新名主 こうしたケースが、今でもたまにあります(笑)。

宇野澤 親知らずの治療とかで大学病院に回されると、患者さんとしてはめちゃくちゃ時間かかるんですよ。それが口腔外科を診られる開業医さんがやってくれると、患者としてはすごくありがたいですよね。

新名主 はい。ニーズはめちゃめちゃありますね。歯を抜くだけでなく、粘膜疾患やちょっとした怪我などで「本当は大学病院行かなきゃいけない」という症例もけっこう多いです。開業して3年なんですが、すごくその役割は感じますよね。

宇野澤 我々が重きを置いている部分でいうと「がん」ですよね。がんだと、なかなか一般の歯医者さんは気づかない。その点、外科の先生が最前線にいることで、気づけますよね。

新名主 そうですね。10人弱くらいいますね。治療は難しいですけど、発見のために役立てる部分はあります。

宇野澤 がんになる前の「前癌状態」に見つけられるとフォローできたりしますからね。そういう意味でも今後、口腔外科は伸びてくると思います

新名主 私もそう思います。

平山 一般患者で多い方はいますか?

新名主 「大学病院の紹介状を持っているんですけど、新名主さんのところでやってくれませんか?」という患者さんがすごい多いんですよね。ということは、大学病院を紹介されても、ほとんど行かないんじゃないか、と思いますね。

宇野澤 僕も口腔外科にいたときには、よく「紹介状の日付が2年前」の患者さんとかいましたね。

新名主 そうそう。あります。

宇野澤 大学病院だと、開院時間が平日の9時~17時とかなんですよね。だから行けないんですよ。それで痛みが落ち着いちゃったら放置してしまう、ということがかなりありました。

新名主 私は土日も診療しているんですよ。「平日に有給とったのに、行けなかった」という場合、リスケすることが難しいですよね。それで土日も開けています。土日に来る患者さんは大学病院を紹介された方が多いです。

Chihiro 一般のクリニックから紹介状をもらうこともあるんですか?

新名主 もちろんありますよ。

Chihiro そこの連携もできてるんですね。

新名主 連携というか「患者さんが大学病院宛の紹介状を僕のところに持って来る」「処置をする」「その後の治療は紹介元の医院でおこなう」という流れがあるんです。すると、その後からは紹介元の医院がうちに紹介状を書いてくれるようになる、というケースはありますね。

宇野澤 紹介状ってすごく非効率的ですよね。大学に送るけど、もらった患者さんも行けない、という機能していない状態ですね。

平山 しかも「行ったかどうか」がわからないですよね。

新名主 紹介状も受診されたら返事が来るんですけど、忘れちゃいますよね。紹介状も大学病院に紹介すると、250点かかりますからね。開業医から開業医への紹介はお金かからないですから。

僕は開業医の口腔外科は患者さんにとってプラスになると思いますね。患者さんもお金が必要ないし、フットワークも軽いし、フレキシビリティも高いんですよね。

宇野澤 親知らずなど開業医でできることは任せた方が効率がいいと思いますね。

新名主 それと今は有病者が多いです。

宇野澤 歯科で血圧や糖尿病などがわかる患者さんが増えているんですよね。ただ一般診療の歯医者さんはわからないことが多いんですよ。外科にいると当たり前に気づくんですよね。そのあたりも含めて口腔外科は患者さんに安心して受けてもらえると思いますね。

新名主 口腔外科医としてやることはいっぱいあります。もっとこういうことやりたいな、というイメージの1割くらいしかできていないです。次々見つかるニーズの解決をずっとやっていますね。楽しいです。

スタディグループについて



平山 それと、今はスタディグループの運営もされています。

新名主 これは第三日曜日にZOOM上でおこなっているものです。長崎県や大阪府、北海道、名古屋などの先生で集まっています。僕が大学のときにやっていた学び方を実践していますね。何か新しいことをするときに、論文ベースでデータを集めてきて、各々で意見を出し合って学びを研鑽していく会です。

ちなみに昨日やったんです。掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)という手のひらや足の裏にブツブツができる病気があるんですけど、その原因が扁桃炎や歯の感染症といわれているんですね。掌蹠膿疱症はうちの医院でも取り扱っているんですが、良くなった患者さんがいたので「その患者さんがなぜ良くなったのか」をみんなで話し合いました。

宇野澤 勉強会はさまざまな場所でおこなわれますが、どっちかというと一方通行に「これはこうです」と指示されるところもあるんです。新名主先生のスタディグループは「勉強の仕方」を学べるのがおもしろいですね。

平山 何歳くらいの方が多いんですか?

新名主 10~20年目の先生が多いですね。

宇野澤 昔は外科の先生とか、10個上の先生と話すことなかったんですけどね。上下関係厳しかったですからね。そんな時代ではなくなりました。

新名主 そうです。10個上の先生とか話しかけられなかったですね(笑)。

平山 なんでスタディグループをやろうと思ったんですか。

新名主 勉強会はいろんな形でやっていたんですけど、昔、インプラント関連のセミナーをさせてもらっていたんですよ。このセミナーをいろんな先生に見せるのは重要だし、その先生から意見を言っていただくのは自分のためにもなると思うんです。

歯科医師にはおそらく研鑽義務があり、「双方向でのやりとり」はそれを遂行するためでも重要だと思っていたんですよね。そのうえで勉強会という形がいちばん良いなと思っていたのではじめました。

宇野澤 開業しちゃうと自分の患者さんからしか情報収集できないですよね。勉強会をすると、いろんな学びがあるのがいいですよね。

平山 どうやってメンバーを集めてくるんですか。

新名主 勉強会自体は10年前からやっているんですが、口コミで来てくれますね。だからすごく成長意欲が高くて勉強熱心な先生が多いです。

今後の展望


平山 これからどうしていきたいとかありますか?

新名主 まずいろんな患者さんと接して、自分の技術を伝えていきたいなって思いますね。また僕のなかで開業医×口腔外科が求められていることって世間の先生が知らないことが多いんですよね。だからそれを発信していきたいと思っています。

あと、マニアックですけど「歯の移植」を広めたいと思っていますね。これは大学でも学ばないんですけど、例えば歯が抜けた場所に別の歯を移植すると歯髄や血管までつながってくれる、という治療法があるんですよ。この知識やテクニックを他の先生に渡していきたいですね。

宇野澤 「移植」ってあんまり勉強しないんですよね。歯がなくなったときはブリッジ、入れ歯、インプラントの3種類が主で、先生によっては「移植」という選択肢がそもそもないんですよ。というのも、僕が思うのは移植する歯って「親知らず」が多いんですよね。外科の我々は親知らずを抜くことができますけど、一般診療の歯医者さんって抜けないんですよ。だから選択肢に入れられないんじゃないか、と。

ただ患者さんからしてみると、自分の歯がそのまま生かせるのであれば、それに越したことはないですよね。

新名主 しかも保険診療なんですよ。

宇野澤 一つの選択肢としてもっと広まってもいいですよね。縫合とか、テクニックが必要ではあるんですけどね。

新名主 そう思いますね。コストでいうとインプラントが1本40万円なんですが、移植治療だと、保険適用だと手術治療が7,000円で、歯を入れても2万円を出ないくらいなんですよ。それでインプラントよりもキレイにできるんで、ケースによってはもっと広まってもいいですよね。

宇野澤 そうですね。全身状態や歯の状態などの条件はあるんですけど、新名主先生がフォーマット化してもらって、もっと多くの先生ができるようになるといいかな、と思います。

平山 最後に若手医師の方にメッセージをいただいてもいいですか?

新名主 恐縮なんですけど、私は歯科医師になって20年目になります。やはりつらい、きつい、怖い、思い通りにならないことがたくさんあります。若いときは「ライセンスとったからこれで完璧だ」と思ったこともあったんですけど、コケることのほうが圧倒的に多くて、今があるんですよね。

でも思い通りにならなくても、きちんと目の前のことをやっていれば、なんとかうまくいきます。だから諦めないで、思ったことや欲しいものは追いかけてほしいなって思います。

※インタビューの様子は動画視聴もできますので、気になる方はぜひご覧ください。