【中原維浩先生✕角祥太郎先生】令和時代を生き抜く歯科医院のあり方とは 〜数年先を見据えた院内DX戦略〜【セミナーレポート】

【中原維浩先生✕角祥太郎先生】令和時代を生き抜く歯科医院のあり方とは 〜数年先を見据えた院内DX戦略〜【セミナーレポート】

2023年01月30日

Dentis・ディレクターの緒方です。1月24日 (火) に、数々のセミナーでの登壇、書籍の執筆等で歯科経営の情報発信をしている中原維浩先生角祥太郎先生、また株式会社メドレー「令和時代を生き抜く歯科医院のあり方とは 〜数年先を見据えた院内DX戦略〜」と題して合同でセミナーをおこないました。

当日は「治療から予防への患者ニーズの変化」「歯科DXの重要性」「DXに取り組む際、経営者としてクリニック・診療所の医師が意識すべきこと」等を解説していただきました。

当日の申込者数は140名以上と、多くの歯科従事者より注目を集めたセミナーです。今回は当日の様子をダイジェスト版でご紹介させていただきます。

また、当日の様子は録画配信をしております。記事末尾のフォームよりお申し込みいただきますと、弊社より無料で動画を送付いたしますので、お気軽にお申し込みください。

セミナー概要

少子高齢化により医療従事者は慢性的に不足している一方で、患者は増加傾向にあります。さらには健康増進の一環として歯科医療への期待も高まっており、今後の診療体制に漠然とした不安を抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このような問題を解決するキーワードとしてよくあがるのが「DX (デジタルトランスフォーメーション)」です。近年、歯科業界においてもよく聞かれますが、具体的な取り組みは想像がつきづらいという声も多くあります。

そこで本セミナーでは、「今後予想される医療業界の未来」「具体的な歯科DXのすすめ方」をご紹介した上で「歯科医院がこれからの時代で生き残るためにはどういった行動を実践していけばいいのか」を議論しました。

登壇者紹介

中原 維浩
医療法人社団栄昂会 理事長 / DECT株式会社 代表取締役 / 株式会社中原まさひろの医療物販学LABO 代表取締役

角 祥太郎 (モデレーター)
株式会社clapping hands 代表 / 医療法人社団海星会 歯学博士

平山 宗介
株式会社メドレー 取締役CTO

立花 茜 (司会進行)
株式会社メドレー Dentis事業推進室 カスタマーサクセス (歯科衛生士)


中原維浩先生による「今後の歯科医院の姿」と「歯科のマーケティング手法」

まずは中原先生のセクションです。まず「今後の歯科医療の変化」について紹介していただきました。今後は健康増進・予防診療のニーズが高まっていきます。そんななかで、はじめに「DXの意義」として「1人当たりの生産性が高まること」と定義しました。



その後、DXの定義をあらためて紹介しました。



経済産業省の定義のなかでも大事なのは「顧客や社会のニーズを基に」「競争上の優位性を確立」の2点です。特に歯科業界だけでなく医療業界全体において「ニーズをもとにして開業すること」は、ほとんどない。しかし本来はその地域や社会のニーズを考えるべきだ、とおっしゃいました。

ここからのテーマは中原先生が取り組んでいる「待合室マーケティングについて」です。待合室マーケティングは働き方改革につながります。

「待合室マーケティングは保険診療、自由診療と並ぶ3本目の収益の柱になりうる」と前提したうえで、少ない人数で高い収益を上げる、という意味でDX(デジタルトランスフォーメーション)と似ていることを紹介しました。



ただし中原先生の待合室マーケティングを通しての目標は物販を加速することではなく、患者さんのデンタルIQを高めることなのだそうです。その結果として医院のファンになっていただくことを目指しています。



最後に「今後の日本の医療の姿」を紹介しました。日本では今「20年先を見据えた保険医療システムをつくる」として動いています。また「医療未来学」を著した奥真也さんは「2040年にはほぼすべての病気は解決できるだろう」と書かれています。

中原先生は歯科医院は今後歯が残ったからこそ必要な存在になるだろうとおっしゃいます。根面カリエス、ブラキシズム、睡眠時無呼吸の問題など、まだまだ活躍できるフィールドが残されている。こうしたニーズに対応できる歯科医院が活躍できるのではないか、と締めくくりました。

角祥太郎先生ファシリテートによる「DXを院内に落とし込む方法」



その後、弊社の平山より「歯科業界とDX」「Dentisの機能紹介」について講演がありました。
この内容については、以下のセミナーレポートでも詳しく紹介していますので、こちらを参考にしてみてください。

【CTOが語る】歯科DXを加速するDentisの機能を徹底解説【セミナーレポート】

その後、角 祥太郎先生のファシリテートによって「具体的なDXの院内への落とし込み方」をディスカッションしました。こちらではダイジェストをお届けします。

Dentisのスタッフは、あまりDXに乗り気じゃないスタッフにどう説明している?


角先生「これは現場でDentisを扱っている立花さんに伺いたいです。院長によっては診療以外の悩みが大きくなって診療にも影響する、ということがあると思うんですよ。『システム導入に燃えているんだけど、スタッフに言いづらい』とか。それが嫌でシステム導入に足踏みしていることもあるはずです。そこで質問なんですが『スタッフさんにとって何が良いのか』『どういうベネフィットがあるのか』など、どうスタッフさんにDentisの良さを説明しているんですか?

立花「おっしゃる通り、実際Dentisを使うのはスタッフさんなんですよね。そこで院長とスタッフの温度差は生じます。そこで、大きいのが私を含めてDentisチームには歯科業界経験者が多いところですね。現場の気持ちに寄り添えるんですよ。

私でいうと受付、衛生士、勤務医のベネフィットを現場の感覚で伝えるようにしています。例えば『受付のフォロー電話が大変だ』とか『先生の字が読めない』など、面倒さを経験しているからこそ説得力があるのかな、と思います」



平山「メドレーってベンチャーだから『尖っている』と思われるんですけど、そんなことないんですよ。ただ歯科従事者の方々の一人当たりの生産性を上げるお手伝いをしたいだけなんですよね」

角先生「ここでいう『生産性』とは、どういった意味合いですか?」

平山「業務の平均値を上げることですね。誰でもできる仕事の平均値を高めることで『その人だけが得意な業務に集中できる時間』をつくることです」

角先生「雑務を減らすことで平均を上げてスタッフの持ち味を出せるようにすることってすごい大事なんですよね。例えば持ち味を出すことで『その人固有の価値提案ができること』ってあると思うんですよ。特に先ほどの中原先生のお話にあった『投資型医療』は治療ではないので問題解決とは違うんですよね。価値提案が重要なんです。

それは、持ち味を出さないとできないんですよね。歯科ってここが面白いと思っていて、僕は内科の看護師さんは指定しないですけど、歯科衛生士さんは指定するんですよ。だからなおさら持ち味を出していくことが大事ですよね」

最後に


今回は豪華メンバーが一同に介した「令和時代を生き抜く歯科医院のあり方とは 〜数年先を見据えた院内DX戦略〜」の様子をダイジェストでご紹介しました。数々の歯科医院経営支援を重ねてきた専門家のお二人ならではのお話を伺えた貴重な機会でした。歯科医院の形が徐々に変わりつつある今だからこそ、多くの歯科従事者の方々にご覧いただきたい動画資料となっております。

本セミナーの全ての様子は録画配信をしております。ご興味のある方は以下のリンク先のフォームから無料でお申し込みください。

問い合わせフォーム
https://dentis-cloud.com/news/event_20230118

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