歯科医院におけるレセプトとは?業務の流れから注意点まで徹底解説
2023年07月26日
レセプト業務は、歯科医院が診療報酬を得るために欠かせません。現在、多くの歯科医院ではレセプトの電子化が進められていますが、効率的な業務につなげるにはあらゆるポイントを理解しておく必要があります。
そこで本記事では、歯科医院におけるレセプト業務の流れから電子化するメリット、レセコンを選ぶときのポイントまで解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
INDEX
歯科レセプトとは?
歯科レセプトとは、歯科治療を行った際に作成する「診療報酬明細書」を指します。歯科医院では、スタッフが事務作業の一環として歯科レセプトを作成しており、保険診療した際の報酬を治療内容に基づき計算します。
具体的には、医院側がレセプトを作成し保険者に診療報酬を請求しますが、一般的には診察を受けた患者は窓口で診療費の3割を支払います。残りの7割については、加入する健康保険組合などから支払われ、その際にレセプトが必要です。
また、診療報酬の請求は月に1回行い、1ヶ月分のレセプトをまとめて送付、審査を経たあとに支払われます。
歯科レセプトにおける業務の流れは5ステップ
歯科レセプト業務は、以下の5つの流れになります。
- 情報入力
- レセプト作成
- ミスがないかを確認する
- 医師による最終チェック
- 提出
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.情報入力
レセプトを作成・提出するには、治療状況を入力する必要があります。レセプトは基本的に月末から翌月の10日までに行われるのが一般的です。そのため、月末を迎えるまでにレセプトを作成しやすいよう情報入力をして準備することが大切です。
なお、医療施設から健康保険組合などの支払い機関に対して、診療報酬を請求するシステムの「レセコン」があれば、自動で点数が計算されます。
2.レセプト作成
前述の通り、月末から翌月10日にかけて1ヶ月分のレセプトをまとめて作成します。レセコンを導入していれば自動で点数計算がされているため、それほど大きな手間は生じません。
しかし、日々の情報入力に不備があると、修正作業に時間がかかってしまうケースもあります。そのため、普段から確実に情報入力できるようにしておくことが重要です。
3.ミスがないかを確認する
レセプトを作成した後は、ミスがないかを確認します。レセコンを導入している場合はレセプトチェック機能も備わっているシステムを検討すると確認が便利ですが、診療内容の登録ミスなどで返戻にならないよう最終的に人間によるチェックを必ず入れましょう。
4.医師による最終チェック
レセプトの確認作業を進める中で入力内容に誤りが見つかる場合もあります。また、誤りとまではなずとも、不安を感じるようなケースもあるでしょう。
このような場面では、必ず医師によるチェックを受けるようにしてください。また、修正が必要な箇所があればすぐに対応します。修正も含め、医師への最終確認が取れたら作業終了です。
5.提出
医師による確認作業を経た後にレセプトを審査支払機関へ提出します。そして、審査支払機関が内容を確認し、問題がなければ診療報酬を支払う流れです。
ただし、レセプトの内容に不備があった場合は点数調整されたり、返戻されたりするおそれがあります。返戻になると支払い時期に遅れが生じるケースもあるため、注意が必要です。
歯科医院がレセプトを電子化するメリット
歯科医院がレセプトを電子化するメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- レセプト作成時の作業効率化
- ミス(抜け・漏れ)を予防できる
- カルテと連動してスピーディーに記録できる
また、予約管理システムや訪問診療のサポートなど、あらゆる機能が備えられているものがあり、歯科医院全体の業務効率化を期待できます。
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歯科医院がレセコンを選ぶときの3つのポイント
歯科医院がレセコンを選ぶときのポイントは、以下の3つが挙げられます。
- 導入費用
- 電子カルテが搭載されているか
- サポート体制
ここではそれぞれのポイントについて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.導入費用
レセコンの費用を導入する際は「数十万円〜数百万円」のコストが発生します。導入費用はレセコンのメーカーごとに大きく異なります。
そのため、複数社をピックアップして、費用を比べるようにしてください。また、毎月発生するランニングコストについては、買い切り型かサブスク型かによって違いがあり、それぞれの違いは以下の通りです。
- 買い切り型:契約し、月々の利用料を払う。長期的に見ると運用費は安価になる
- サブスク型:期間ごとに利用料が発生する。導入費用を大きく削減できる
2.電子カルテが搭載されているか
レセコンのメーカーによっては、電子カルテが「標準装備されている」「オプションとして提供される」といった違いがあります。現在、電子カルテを採用していない場合でも、将来的に必要となる可能性も考慮して、レセコンを選ぶようにしてください。
3.サポート体制
レ セコンは、歯科医院における業務に欠かせない重要なシステムです。そのため、システムがストップしてしまうと、診療自体が止まってしまうおそれもあります。
そのため、万が一トラブルが発生した際のサポート体制についても確認が必要です。「対応可能時間」や「サポート方法」はもちろんのこと、FAQの充実度についても確認しておくとよいでしょう。
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歯科レセプトに役立つ4つの資格
歯科のレセプト業務を担当する場合において、特に資格は必要ありません。しかし、歯科のレセプト業務を行うには、多くの知識や豊富な経験が求められます。
そのため、歯科レセプトに関する知識がないスタッフは、資格を取得してもらうのが一般的です。取得しておくと役立つ資格に、以下のようなものが挙げられます。
- 歯科助手資格認定制度
- 歯科アシスタント検定
- 歯科 医療事務管理士®️技能認定試験
- 歯科医療事務検定
歯科レセプト業務の注意点
歯科レセプトに不備内容があると、保険者から返戻されるおそれがあります。返戻理由のひとつとして、患者の氏名や性別などの入力間違いや、保険証の有効期限切れなどが挙げられます。
返戻されると、再度レセプトを修正・確認する手間が増えるのはもちろんこと、訂正が済むまで入金されません。そのため、レセプトの提出前には必ず入念なチェックが必要です。
まとめ
歯科医院におけるレセプトについて解説しました。レセプトは診療報酬を得るために欠かせない重要な業務です。現在、歯科医院においても電子化が急激に進んでおり、同時にレセプト業務の効率化を目指す医院が増えています。
これから開業する先生においてはレセプト業務の大切さを認識し、経営者として医院全体の業務効率化につながるレセコンを選ぶようにしてみてください。
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