【歯科医院向け】オンライン請求の義務化はいつから?実施状況や移行するメリット、開始に要する費用も解説

【歯科医院向け】オンライン請求の義務化はいつから?実施状況や移行するメリット、開始に要する費用も解説

2024年12月26日

厚生労働省は、2024年9月末までのタイムリミットを設け、医療機関に対するオンラインでのレセプト請求への移行を原則「義務化」で求めています。

本記事では、オンライン請求システムの概要やオンライン請求の大まかな流れ、オンライン請求に移行するメリットについて解説します。また、オンライン請求の開始に必要な手続きや費用についても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

オンライン請求システムとは?

オンライン請求システムは、保険医療機関や保険薬局、審査支払機関、さらに保険者との間で、レセプト電算処理システムにおける診療報酬等の請求データ(レセプトデータ)の受け渡しをオンラインで実施するためのシステムです。

オンライン請求システムのネットワーク、オンライン専用の認証局及び基本的なソフトウエアの構築については、支払基金と国保中央会が共同で基盤整備を行っています。

オンライン請求で使用する電気通信回線は、厚生労働省の指示で、ISDN回線を利用したダイヤルアップ接続、IP-VPN接続、あるいはIPsecとIKEの組み合わせを用いた接続方法が採用されています。

そして、セキュリティ面では、電子証明書を用いた認証やデータの暗号化、IDとパスワードを活用したユーザー管理が推奨されており、セキュリティ対策が不可欠です。

参考:社会保険診療報酬支払基金|オンライン請求

厚生労働省は原則2024年9月末までに移行を求めている

厚生労働省は、2024年9月末までのタイムリミットを設け、医療機関に対するオンラインでのレセプト請求への移行を原則「義務化」で求めています。

10月以降も電子媒体での請求(外部委託により電子媒体で請求している場合など)を続ける場合、オンライン請求への移行計画を提出することで、1年の経過措置を設けるとされています。

紙ベースのレセプト請求については、2024年4月からの新規適用を打ち切り、引き続き使用する場合には、特定の要件を満たす申請が必要です。また、厚生労働省は「義務化」のために、2023年度中に診療報酬に関する請求省令の改正を示しています。

歯科医院におけるオンライン請求の実施状況

保険医療機関等からのレセプト請求は、主に電子レセプトで行われています。
令和5年3月時点での歯科におけるオンライン請求の実施率は、以下のとおりです。

点数表 電子レセプト 紙媒体
オンライン 電子媒体
歯科 34.9% 52.7% 1.9%

参考:請求状況(医療機関数ベース)

オンライン請求に移行するメリット

オンライン請求への移行は、医療機関に多くのメリットをもたらします。まず、受付時間が大幅に延長され、さまざまな時間帯で請求が可能になります。

次に、ASPサービスを利用し、記録の誤りやエラーを事前にチェックし、訂正や再提出が容易で、スムーズな請求プロセスの実現が可能です。

さらに、振込額明細データなどは、請求月の翌月15日から3か月間ダウンロードできます。また、セキュリティが強化され、データの破損やミスのリスクを軽減し、データの安全が確保されます。

オンライン請求義務化の概要

義務化の対象

病院、診療所、歯科医院、薬局など、健康保険に基づくサービスを提供する事業者が対象になりました。ただし、特定条件を満たしている事業者が例外が認められるケースがあります。

導入期限

厚生労働省が定めた導入期限は2024年9月末です。

これにより、これまで紙レセプトや光ディスクで請求を行っていた医療機関も、オンライン請求への対応が必須となります。一部の小規模医療機関などに対しては特例措置が適用される場合がありますが、原則として全ての医療機関が対象となります。

例外措置

光ディスクや紙で請求を行っていた医療機関で特定条件を満たしている場合は指定の届出を行うことで紙レセプトの継続使用が認められることがあります。詳細は下記をご確認ください。

参照:厚生労働省「現在、光ディスク等や紙レセプトで請求を行っている医療機関・薬局の皆さまへ」

オンライン請求移行の大まかな流れ

システムの準備

オンライン請求対応のレセコンと、インターネット接続環境が必要になります。メーカーに寄ってはレセコンで利用しているパソコンとは別端末の用意が必要になるのでご利用のレセコンメーカーにお問い合わせください。

請求方法変更の届出

審査支払機関に届出を提出するところからスタートします。この届出を毎月20日まで提出すると、審査支払機関からオンライン請求を開始するための設定ツールが翌月の15日までに送られてきます。

設定ツールを受け取った後は、設定作業や電子証明書のダウンロードが必要です。これらの設定が完了したら、実際にインターネットに接続できるか確認しましょう。

この確認が問題なければ、届出の2か月後からオンライン請求が正式にスタートできます。

運用準備

システム環境の準備が整ったら、運用準備を始めましょう。

オンライン請求の操作方法や対応手順を作成し、業務フローを整えることが必要です。スタッフに周知・指導することも重要です。

オンライン請求の開始に要する費用の目安

オンライン請求の開始に要する費用の目安を紹介します。開始時に必要な費用の目安は以下のとおりです。

項目金額(円)備考
オンライン請求用パソコン約100,000既存PCを利用する場合は不要
電子媒体読込用ドライブ約10,000電子媒体による請求をMOで行っている場合は、MOドライブの装着が必要。FD又はCD-Rの場合は、通常パソコンに標準装備されているので不要度
電子証明書発行料・更新料約4,000
ネットワーク初期費用約28,000利用する回線事業者による
ネットワーク月額利用料約6,000利用する回線事業者による
合計約148,000

オンライン請求用のパソコンが既存のものを利用できる場合、それほど費用がかからないことがわかります。

参考:神奈川県民国民健康保険団体連合会

【歯科医院向け】オンライン請求の義務化でよくある3つの質問

最後にオンライン請求の義務化でよくある質問について紹介します。

  • 【質問1】今後は光ディスクでの請求はできなくなる?
  • 【質問2】オンライン請求の義務化に反対する声もある?
  • 【質問3】オンライン請求に関する照会先は?

それぞれについて詳しくみていきましょう。

【質問1】今後は光ディスクでの請求はできなくなる?

厚生労働省が提案する計画では、医療機関は2024年9月末までにオンライン請求に移行することが求められています。

光ディスクや紙での請求は、新規適用が24年4月以降終了し、既存の適用者が届出を提出するという内容になっており、今年度中には請求省令を改定すると宣言しています。

つまり、2024年10月以降は、光ディスクでの請求ができなくなると考えられます。

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【質問2】オンライン請求の義務化に反対する声もある?

全国保険医団体連合会が2023年7月に実施したアンケートによると、義務化の「賛成」派は約9%に留まり、半数以上の52.2%が「反対」と答えています。

この結果から、厚生労働省が提示しているメリットが、医療現場に浸透しておらず、義務化をしてまで普及、徹底する必要がないという印象を与えていることがわかります。

参考:全国保険医団体連合会|オンライン請求の実質「義務化」に関するアンケート

【質問3】オンライン請求に関する照会先は?

医療機関等所在の審査委員会事務局へのお問い合わせは参考リンクから検索できます。なお、本部の所在地については以下のとおりです。

名称住所電話番号
社会保険診療報酬支払基金(本部)〒105-0004東京都港区新橋2-1-303-3591-7441(代表)
本部横浜オフィス〒231-8346神奈川県横浜市中区山下町3403-3591-7441(代表)

まとめ

この記事では、オンライン請求システムの概要やオンライン請求の大まかな流れ、オンライン請求に移行するメリットなどについて解説しました。

厚生労働省は、2024年9月末までのタイムリミットを設け、医療機関に対するオンラインでのレセプト請求への移行を原則「義務化」で求めています。歯科医院においても、この期間内での移行が必要になるため、この記事を参考に、移行の準備を進めてみてください。

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