【歯科医院向け】おすすめの電子カルテメーカー8選|タイプ別に徹底比較!選ぶ際のポイントも徹底解説

【歯科医院向け】おすすめの電子カルテメーカー8選|タイプ別に徹底比較!選ぶ際のポイントも徹底解説

2025年06月03日

「院内業務を効率化したい」「電子カルテを導入したい」このように考える先生は少なくありません。しかし、電子カルテを提供しているメーカーは数多くあり、選びにくいことも事実です。

そこでこの記事では、おすすめの電子カルテをタイプ別に紹介します。自院に合うシステムを選ぶためのポイントや、導入時のよくある疑問も解説しますので、電子カルテを導入しようか検討している先生は、ぜひ参考にしてみてください。

Dentis編集部

記事監修

株式会社メドレー Dentis編集部

歯科や医療に関する情報をわかりやすく発信しています。システムに関する情報だけでなく、医院経営や最新のトピックについても幅広くお届けしています。

歯科向け電子カルテとは

歯科向けの電子カルテとは、厚生労働省が定めた原則に準拠したシステムの安全管理ができ、歯科診療所で患者の診療録や治療計画をデジタルで管理するシステムを指します。患者の基本情報、過去の治療歴、レントゲン画像、歯式図などを一元的に記録することで、診療の効率化と正確性を向上させます。特に治療計画の作成や進捗管理が簡便になり、患者ごとに最適な治療が提供できます。

また、診療データをもとに保険請求のレセプト作成や報酬計算を自動化する機能を備えるものも多く、事務作業の負担軽減が可能です。予約管理や患者リマインダー、診療所運営のデータ分析機能を搭載するシステムもあり、業務の全体的な最適化を支援します。

本記事では、電子カルテの種類や、それぞれのメーカーの特徴や、比較ポイントなどを解説しています。

歯科向け電子カルテの種類

歯科向け電子カルテのタイプは、オンプレミス型とクラウド型の2つに分けられます。

歯科向け電子カルテの種類

歯科向け電子カルテのタイプは、オンプレミス型とクラウド型の2つに分けられます。

オンプレミス型

オンプレミス型電子カルテは、自院内に専用サーバを設置してデータを管理するタイプのシステムです。この方式では、データが院内で管理されるため、サーバの導入費用が発生します。

メリットは自院の特定ニーズに応じて柔軟にシステムをカスタマイズできる点が特徴で、独自の診療フローや治療計画に対応する機能を搭載するなど、きめ細やかな対応が可能です。

一方で、サーバの導入には初期費用がかかり、維持・管理にもコストが発生するため、比較的高価です。メーカーによって異なりますが、通常4〜5年ごとにサーバの更新費用が発生します。また、院内でのシステム管理のため、トラブルが発生した際も担当者が出向いて対応する必要があり時間がかかる点もデメリットといえます。

クラウド型

クラウド型電子カルテは、メーカーが提供するクラウドサーバを利用して操作・管理するタイプのシステムです。インターネットを通じてデータにアクセスできるため、院内だけでなく院長の自宅や訪問診療先など、場所を問わず利用できるのが特徴です。

メリットは、導入費用を抑えられる点や、定期的なアップデートにより常に最新のシステムを利用できる点にあります。また、時間や場所に縛られずにデータにアクセスできるため、診療の効率化にも寄与します。

一方で、デメリットとして、システムがインターネット環境に依存するため、通信状況が不安定な場合には操作に支障が出る可能性があります。また、メーカーが提供する標準仕様に基づくため、カスタマイズ性が限定される点も挙げられます。

歯科向け電子カルテのタイプ

現在、多くのメーカーが使いやすい歯科医向け電子カルテを提供するために、様々な特色を持つ製品を開発・販売しています。特徴を大きく分けると以下の3つに分類できます。

  1. 歯科業務を網羅した高機能型
  2. レセコン一体型
  3. カルテ記載に特化したシンプル型

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

1. 歯科業務を網羅した高機能型

業務効率化に加え、患者との関係性強化を支援するタイプの電子カルテです。Web予約や受付の管理、電子カルテの作成、診療入力、レセプトの作成・出力まで幅広い歯科業務を網羅しています。

紙台帳やカルテ、問診票など散在しやすい情報の一元化も行えるため、手間がかかりがちな情報管理を容易にできるのもメリットです。

その他、地域の医療機関、介護施設などとの情報連携や訪問歯科への対応やオンライン診療システムの搭載、キャッシュレス決済への対応、患者情報(既往歴、薬剤・アレルギー情報、歯科用品の購入履歴など)を記録できる製品もあります。

2. レセコン一体型

電子カルテとレセコンが1つのシステムに統合されているタイプで、予約受付やオンライン診療には非対応の電子カルテです。電子カルテに入力したデータが自動でレセコンに反映されるため、レセプト作成時のデータ入力を省略できます。

また、インターフェースが統合されることで運用しやすく、登録情報の一元管理によって検索や情報共有が容易になる点もメリットです。

さらに、処方箋発行やレセプトのオンライン請求の他、保険証スキャナーやCTI(電話着信管理機能)などの受付業務の効率化につながる機能を搭載している製品、タブレット端末で運用を完結できる自由度の高い製品もあります。

3. カルテ記載に特化したシンプル型

診察記録の作成と管理を主な目的とする簡素型の電子カルテです。直観的に操作できるシンプルな設計が特徴で、歯式キーボード方式や定型文の選択、操作ボタンのカスタマイズなど、カルテを容易に入力・参照できる機能を搭載しており、業務効率化を促進します。

製品のなかには、音声入力を可能とするもの、手書き感覚でペンシル入力に対応しているものもあり、高機能型やレセコン一体型に比べて比較的低コストで導入できるのがメリットです。

レセプト機能を搭載しない製品も多く、レセコンとは別に運用することで、柔軟なカスタマイズを行えます。また、歯科技工士への指示書作成に対応した製品や矯正歯科医院向けの製品など特定業務に特化した製品もあります。

歯科向け電子カルテを選ぶ際のポイント6つ

歯科の電子カルテを選ぶ際には、自院のニーズに合ったシステム選定が大切です。

電子カルテの普及が進み、さまざまなメーカーから多様な製品が登場し、選択肢が増える一方で、導入する際に「自院にあうものがどれなのかわからない」と悩む方もいるでしょう。

ここでは、歯科医向け電子カルテを選ぶ際のポイントを6つ紹介します。

  1. 予約システムとの連携機能
  2. クラウド対応の有無
  3. 訪問診療・介護保険請求対応の有無
  4. 操作性
  5. サポート体制
  6. 料金

最適な電子カルテを選ぶことで、院内業務の効率化や患者満足度の向上につながります。ぜひ導入の際の参考にしてください。

1. 予約システムとの連携機能

電子カルテに予約システムとの連携機能が備わっていることで、患者の来院状況や診察履歴を管理しやすくなり、業務効率の向上が期待できます。また、空き時間の自動調整、予約のリマインド機能などを活用すれば、予約の重複やキャンセル数を抑えられ、歯科運営の安定化を図れます。

特に、多くの患者を抱える歯科医院においては、受付業務の負担を軽減する、患者の待ち時間を短縮するなど、診察フローの効率化につなげるためにも、予約システムとの連携は不可欠の機能です。

2. クラウド対応の有無

厚生労働省は2023年(令和5年)6月に、クラウドベースの電子カルテ整備を進め、2030年までにほぼ全ての医療機関へ導入を目指すとしていることから、今後はクラウド型が主流になっていくと考えられます。また、時間や場所に縛られずアクセスできる利便性や、災害時のデータ保持の観点からもクラウド型への移行が重要になってくると考えられます。

3. 訪問診療・介護保険請求・自由診療対応の有無

訪問診療や自由診療を提供する場合、電子カルテがこれらに対応しているかを確認することが重要です。訪問診療では、患者の自宅でカルテを記録できる機能や、スタッフのスケジュール管理機能が求められます。

さらに、訪問歯科では介護保険が関わるため、複雑な請求業務に対応できる電子カルテやレセコンの導入が必要です。

4. 操作性

歯科医師が記録を記載する際に、慣れ親しんだ紙カルテのような感覚でスムーズに電子カルテへ情報を入力できます。これにより、キーボード入力に比べて業務効率の向上が期待できます。

さらに、口腔内写真や提供文書に手書きで追記することで、患者に症状をよりわかりやすく説明することが可能です。なお、タブレットが利用できるかどうかはメーカーによって異なるため、事前に確認することが重要です。

5. サポート体制

電子カルテはその性質上、予期せぬエラーが発生したり、操作に困ったりすることが懸念されます。電子カルテは診療を支える重要なシステムであり、トラブルが生じると診療業務に大きな影響が及ぶため、自院が求めるサポート体制を提供しているかは重要なポイントです。

電子カルテ導入後の操作方法のサポートやトラブル発生時に迅速に対応してもらえるかを確認しましょう。また、定期的なシステムアップデートへの対応やセキュリティ対策の提供、効果的な運用アドバイスなど、長期にわたり安心して運用できるかを見極めることも重要です。

6. 料金

料金形態には、購入、リース、サブスクリプション(クラウド型)の3種類があります。購入型は、初期投資が大きいものの、長期的にはコストを抑えることができます。リース型は、月額で支払うため初期費用が抑えられ、資金繰りが楽になりますが、4〜5年に1度更新費用が発生するので長期間使うとトータルコストが高くなることがあります。サブスクリプション型は、初期費用が安価で、月額で利用でき、システムの更新や保守も含まれるため、柔軟に運用できます。医院の規模や運営方針に合わせて最適な料金形態を選ぶことが重要です。

おすすめの電子カルテメーカー(クラウド型)

1. Dentis(株式会社メドレー)

引用:Dentis(デンティス)|株式会社メドレー

株式会社メドレーが提供している「Dentis」は、Web予約から電子カルテまで歯科医院を運用するうえで欠かせない機能を備えたクラウド型のシステムです。

あらゆる業務をひとつのシステムでトータルサポートしてくれるため、医院全体を効率化できます。

さらに、業務効率化することで、患者とコミュニケーションを取る時間を確保できるようになり、満足度を高めることにもつながります。

電子カルテ機能については、タブレットでも見やすい画面構成が採用されており、俯瞰しながら操作することが可能です。

クラウド歯科業務支援システムDentisでは、電子カルテを含む歯科業務が1つのシステムで導入が可能です。

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2.Power5G(デンタルシステムズ株式会社)

引用元:デンタルシステムズ

デンタルシステムズの「POWER5G」は、クラウド型歯科用レセコンです。時間と場所にとらわれることなく、ご自宅や訪問先など、どこでも入力できます。

インターネット回線さえあれば、PC・スマートフォン・タブレット端末から気軽にアクセスが可能です。

世界トップレベルのセキュリティで、大切なデータを保護し、定期的な買い換えの必要がなく、月額料金で利用できます。レセプト業務の効率化とコスト削減を、1つで実現しています。

3.ジュレア(ピクオス株式会社)

引用元:ピクオス

ピクオス株式会社の「ジュレア」は、クラウド型の歯科医院向けレセプトシステムです。この製品は、カルテ作成はもちろん介護請求や経営分析もジュレアだけで可能です。

月額制で契約期間に縛られず、コストの削減や事務作業の軽減を実現します。予約システムやレントゲン、自動精算機・釣銭機等と連携ができます。

歯科医院の業務効率化とコスト削減に貢献する優れた製品です。

4. iQarte(株式会社プラネット)

引用元:株式会社プラネット

株式会社プラネットの「iQarte」は、歯科専用ソフトウェア「Dental X [R](デンタルテン アール)」に搭載されている電子カルテシステムです。

iQarteの画面構成は、手書きの1号・2号カルテそのままで、カルテ用紙のイメージを損なわないよう、ボタンなどをできる限り排除したので見た目もすっきりしています。

操作は直感的で、指先で軽くタッチするだけです。カルテ作成から会計、レセプトまでiPadで一貫して行えます。

おすすめの電子カルテメーカー(オンプレ型)

1. WiseStaff-f(株式会社ノーザ)

引用元:株式会社ノーザ

歯科用レセプトコンピュータおよび透析業務支援システムの開発・販売等を行っている会社です。同社は、歯科医療情報システムのトップメーカーとして、製品、人、医療機関、企業をつなぐ会社です。

そこから広がる医療現場の明るい未来を創造することを目指して、最適なソリューションを提供しています。ノーザの電子カルテ製品には、「WiseStaff」という歯科電子カルテ搭載システムがあります。

6.Palette(株式会社ミック)

引用元:MIC(ミック)

株式会社ミックは、歯科用コンピューターソフトの開発・販売及びサポート、ヘルスケア関連商品の企画・販売を行っている会社です。ミックの電子カルテ製品には、「MIC WEB SERVICE」という歯科電子カルテ搭載システムがあります。

この製品は、歯科医院の状況や規模、経営計画などにあわせてオーダーメイドのように組み合わせて利用できるサービスです。この製品には、予約管理や患者管理、カルテ入力・管理、レセプト請求や各種帳票発行、集患や医院分析などの機能があります。

7.電子カルテシステムWith(メディア株式会社)

引用元:メディア株式会社

メディア株式会社は、歯科医療情報システムを中心に、医療と人に寄与できるサービスの提供に努めている会社で1982年に設立されました。

メディア株式会社の電子カルテ製品には、「With」という歯科電子カルテシステムがあります。この製品は、診療入力ナビゲーションや多彩なチェック機能を搭載しています。

カルテ記載やレセプト作成だけでなく、画像管理や患者コミュニケーションなどの機能も充実しており、医療安全や医院経営をサポートすることを目的としています。

8.DOC-5プロキオン(株式会社モリタ)

引用元:株式会社モリタ

株式会社モリタは、歯科医療機器の販売から開業・経営コンサルティング、医療情報提供まで行う、総合歯科医療商社です。

1916年に設立した会社で、「お口の健康を支えることで世界中の人々を笑顔に」がモットーです。モリタの電子カルテ製品は、「DOC-5 PROCYON3」という歯科電子カルテ搭載システムです。

この製品は、各種機能のバージョンアップを行い、「便利」で「快適」な環境を提供できます。

電子カルテのメーカーでよくある3つの質問

電子カルテのメーカーでよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 【質問1】電子カルテのメーカー選びで失敗しないためのポイントは?
  • 【質問2】各メーカーが提供する電子カルテの種類は?
  • 【質問3】電子カルテの普及率はどのくらい?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

【質問1】電子カルテのメーカー選びで失敗しないためのポイントは?

電子カルテメーカー選びで失敗しないためのポイントには、以下5つが挙げられます。

  • コスト(導入・ランニング)
  • サービス内容
  • サポート体制
  • 自院の規模や形態とシステムが合うか
  • 必要となる機能が実装されているか

電子カルテには、あらゆるものがあります。しかし、自院に適した内容でなければ業務効率化にはつながりません。そのため、上記のポイントに適合するメーカーを複数ピックアップし、適したものを選ぶようにしてください。

【質問2】各メーカーが提供する電子カルテの種類は?

電子カルテには、さまざまな種類があります。電子カルテの種類を分類すると「提供形態・レセコン対応方法」に分けられます。

【オンプレミスかクラウド】

  • オンプレミス型電子カルテ
  • クラウド型電子カルテ

【レセコン一体型か分離型】

  • レセコン一体型電子カルテ
  • レセコン分離型電子カルテ

それぞれの特徴を理解して、適切な電子カルテを選ぶようにしてください。

【質問3】電子カルテの普及率はどのくらい?

厚生労働省が公表している「医療施設調査」を参考にすると、電子カルテの普及率は一般病院において57.2%が使用しています。

現状、大規模病院では普及率が高まっていますが、中小規模病院についてはまだ行き渡っているとはいえません。

また、中小規模病院での電子カルテ普及率が高まらない理由には、以下のようなものが挙げられます。

  • 費用対効果が判断しづらい
  • 予算が割けない
  • 紙カルテにデメリットを感じていない

参考:電子カルテシステム等の普及状況の推移

まとめ

今回は「電子カルテメーカー」についてご紹介しました。電子カルテはあらゆるメーカーから提供されており、自院が求める機能を備えたものを選ぶと、業務効率化を期待できます。

クラウド歯科業務支援システムDentisでは、電子カルテを含む歯科業務が1つのシステムで導入が可能です。

Dentis編集部

記事監修

株式会社メドレー Dentis編集部

歯科や医療に関する情報をわかりやすく発信しています。システムに関する情報だけでなく、医院経営や最新のトピックについても幅広くお届けしています。

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