【歯科医院向け】問診とは?正確な結果を導き出す質問のコツやよくある質問をご紹介!

【歯科医院向け】問診とは?正確な結果を導き出す質問のコツやよくある質問をご紹介!

2024年01月22日

問診は診断の精度を高め、誤診のリスクを回避するために非常に重要です。より効果的に問診をするためには、質問の仕方を工夫する必要があります。

本記事では、 問診の概要や問診でより正確な結果を導き出すための質問のコツについて解説しています。また、歯科医院の問診でよくある質問についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

問診とは?

問診とは、医師が診療において患者の健康状態を理解するために行います。医師は患者の自覚症状や既往歴、服用中の薬、家族の既往歴、アレルギーの有無、渡航歴などの情報を確認します。

問診の主な流れは、まずは患者が問診票に記入し、それを医師が確認し、口頭で患者に質問します。近年では、患者が自宅で問診票に回答できるWEB問診(ウェブ問診)を導入するクリニックが増加しています。

ここからは、目的や重要性についてより詳細にみていきましょう。

問診の目的

問診の主な目的は、患者から自覚症状や既往歴、アレルギーの有無などの情報を得ることで診断の精度を高め、誤診のリスクを減らすことです。

身体検査だけでは分からないさまざまな情報により、医師は患者の健康状態をより総合的に把握し、適切な治療計画を立てることができます。

問診の重要性

問診の重要性は、医療の質を決めるほど大きなものです。ほとんどの病院では、患者が診察室に入る前に問診票に記入することが一般的です。

問診により、医師は患者から直接得た情報を基に診断を絞り込み、より適切な治療方針を立てられます。患者にとっても、問診は自分の症状を医師に伝える重要な機会です。

記入過程で忘れがちな往歴や家族の健康状態についても記録することで、医師が見落としがちな健康リスクを認識できます。

また、矯正など自費診療における問診は、審美を目的としているため、患者との問診でのすり合わせが非常に重要です。

診察との違い

問診と診察には大きな違いがあります。問診は患者の話を具体的に聞き、患者の健康状態に関する貴重な情報を収集し、治療の方向性を決定するものです。

一方、診察は医師が患者の身体に直接触れて行う視診、聴診、打診などの身体の検査を含みます。これにより、医師は患者の身体的な変化を直接確認し、病状を判断します。

問診と診察は共に病気の診断に必須であり、それぞれが補完的な役割を持っています。問診による情報と診察による身体の所見は、総合的な診断へつながります。

問診でより正確な結果を導き出す質問のコツは4つ

次に、問診でより正確な結果を導き出す質問のコツについて解説します。

  1. 症状が端的に回答できる質問をする
  2. 症状がある部位と広がりを正確に探る
  3. 既往歴を確認する
  4. 心配事や希望の治療方法を確認する

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.症状が端的に回答できる質問をする

問診でより正確な結果を導き出すためには、質問の仕方が重要です。症状を端的かつ具体的に回答できる質問が求められます。

具体的には、症状を正確に把握するため、患者に以下の情報を細かく記載してもらうことが効果的です。

  • 症状が始まった時期(例:「今朝から」など)
  • 症状が現れている特定的な部位(例:「胸の中央部に」など)
  • 症状の種類(例:「圧迫されるような痛み」など)

これらの基本情報に加えて、症状が発生してからの経過や、ほかに併発している症状があればその情報も収集します。これにより、問診時に症状の全体像を把握し、診断に必要な情報を得られます。

2.症状がある部位と広がりを正確に探る

問診で症状のある部位と広がりを正確に調べるためには、患者に具体的な表現を用いて詳細に説明してもらうことが大切です。

どの部位に痛みが集中しているのか、痛みは一定の場所に残っているのか、あるいはほかの部位に違和感があるのか​​を確認します。

患者が言葉で表現するのが難しい場合は、指でさしてもらうなどして、医師は症状の正確な部位と広がりを考慮して、適切な診断や治療の方向性を決める必要があります。

3.既往歴を確認する

既往歴の確認は、患者の健康状態と病歴を把握し、正確な診断をくだすために重要です。医師が既往歴を知ることで、現在の症状と合わせて考えられます。

問診票には、細かな既往歴を正確に記入してもらうことが大切です。患者から口頭で聞くことも可能ですが、時間の都合もあるため、すべてをじっくりと確認するのは困難です。問診票にはできる限り詳細に既往歴を記載してもらいましょう。

4.心配事や希望の治療方法を確認する

問診では、患者の心配事や希望する治療方法を確認することが重要です。病気やその治療が日常生活に及ぼす影響や治療への不安など、患者が心配していることを理解することで、医師は治療計画を立てやすくなります。

そのため、医師は「ほかに心配なことはありますか?」と質問することで、患者が心配していることを聞き出すことが可能です。

また、患者が希望する治療方法や、受けたいと考えている検査についての情報も収集します。患者が小児の場合は、苦手とする薬の形状や味などを考慮する必要があります。

このように、患者の心配事や希望の治療方法を確認することが、適切な診療につながるのです。

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歯科医院の問診でよくある3つの質問

最後に、歯科医院の問診でよくある質問について紹介します。

  • 【質問1】問診義務違反とは?
  • 【質問2】Web問診を導入する医院側のメリットは?
  • 【質問3】問診を効率化する方法は?

それぞれについて詳しくみていきましょう。

【質問1】問診義務違反とは?

問診義務違反とは、医師が患者から診断に必要な情報を聞き出す行為を怠った場合に生じます。これは大きく2つの状況が想定されます。

  • 診断上必要な問診を怠った場合

    診断上重要な情報を得るための問診を行わず、結果として正しい治療が遅れたり、誤った治療が行われたりした場合、医師に対する法的責任問題に発展することがある

  • 「悪しき結果」を避けるための問診を怠った場合

    問診にあたっては、薬剤の名前と副作用、その結果どういう「悪しき結果」が生じる可能性があるかを説明する必要がある

必要な問診を怠った場合、問診義務違反に該当するおそれがあるため、十分に注意してください。

【質問2】Web問診を導入する医院側のメリットは?

Web問診の導入によって、歯科医院には多くのメリットがあります。主なメリットは以下のとおりです。

  • 患者から直接デジタルデータとして情報を収集できるため、紙の問診票を端末に手入力する手間が省ける
  • 聞き取りや記録にかかる時間を削減できる
  • 患者が来院する前にオンラインで問診票を記入できるため、院内での診察を短縮できる

このように、Web問診は歯科医院の業務効率化に有効なツールです。

【質問3】問診を効率化する方法は?

問診を効率化する方法は、デジタル技術を活用することです。従来の紙ベースの問診では、患者が来院してから記入し、その後受付や歯科衛生士がデータをカルテに転記する手間がかかりました。しかし、Web問診システムの導入により、これらのプロセスが大幅に簡素化されています。

患者は来院前にオンラインで問診票に回答でき、医師やスタッフは診療前に回答を確認し、効率的なカウンセリングや治療計画の策定が可能になります。

デジタル化された問診情報はすぐに電子カルテに統合されるため、情報の正確性が保たれ、医療の質の向上にもつながります。

まとめ

この記事では、問診の概要や問診でより正確な結果を導き出すための質問のコツ、歯科医院の問診でよくある質問について解説しました。

問診は診断の精度を高め、誤診のリスクを回避するために非常に重要です。より効果的に問診をするためには、症状が端的に回答できる質問をしたり、症状がある部位と広がりを正確に探ったり、既往歴を確認する必要があります。

これらを正確に把握するためにも、Web問診を取り入れてみてはいかがでしょうか。Web問診であれば、事前にオンラインで問診を提出してもらうことができ、業務効率化にもつながります。

クラウド歯科業務支援システムDentisは、問診内容のテンプレートを用意しており、ゼロから問診内容を検討する必要がないため、スムーズな活用が可能です。

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