【歯科医院向け】居抜き物件の契約前に確認すべき4つのポイント|メリットやデメリットも徹底解説!

【歯科医院向け】居抜き物件の契約前に確認すべき4つのポイント|メリットやデメリットも徹底解説!

2023年09月26日

歯科医院を開業するにあたって、「居抜き物件で開業することは、どんなメリット・注意点があるのだろう?」と思った方もいるのではないでしょうか。

本記事では、居抜き物件の契約前に確認すべき項目やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。歯科医院の開業を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

居抜き物件とは?

「居抜き物件」とは、以前のテナントが使用していた内装や設備をそのまま引き継いだ物件のことです。

通常、店舗物件の賃貸契約では、テナントが退去時に内装を撤去してスケルトン状態にするのが一般的です。しかし、同業種の場合には内装をそのまま残して次のテナントに引き渡すケースがあります。これにより、内装工事や設備費用が不要となり、次のテナントにとってはコスト削減のメリットがあります。

また、物件の所有者は内装解体の手間や費用を省けるだけでなく、次のテナントから造作物の買取費用を受け取ることも可能です。

居抜き物件は、新規開業や移転の際に内装工事費用を節約し、スムーズなビジネス展開を支援する選択肢として利用されています。

歯科医院が居抜き物件を選ぶ2つのメリット

既存の空間を活用する居抜き物件は、以前の歯科医院から内装や設備を受け継ぐことで、多くのメリットが得られます。

ここからは、居抜き物件を活用した歯科医院の開業に関するメリットを紹介します。

1.開業資金を抑えられる

居抜き物件を利用した場合、通常の新規開業に比べて、少ない資金での事業スタートが可能です。特に歯科医院の場合、テナント物件や新築物件で開業する場合、内装や医療設備をゼロから整える必要があり、多くの費用がかかります。

しかし、居抜き物件を活用することで、以前のテナントの内装や設備をそのまま継承できるため、初期費用を大幅に削減することが可能です。

また、医療設備をそろえる際にも大幅なコスト削減が見込めます。このように、居抜き物件を選ぶことで、限られた資金で歯科医院を開業することができ、経済的な負担を軽減できるというメリットがあります。

2.短期間で開業できる

居抜き物件を利用することで得られるメリットの2つ目は、既存の歯科医院の認知度を活用し、短期間で開業できる点です。

以前から同じ場所に歯科医院が営業していたことで、その場所自体が歯科医院であるという認知がすでにあるため、新たな歯科医院が開業したことについても、短期間でより多くの患者に知ってもらいやすくなります。

また、患者は既にその場所で歯科治療を受け慣れているため、前歯科医院から継続して通院を続けてもらえる可能性もあり、移転や新規開業時の集患にプラスに働きます。これらの理由により、新患の獲得が効率的に行え、完全な新規開業に比べ、開業初期から安定した集患を得ることができます。

歯科医院が居抜き物件を選ぶ2つのデメリット

居抜き物件の活用は、多様なメリットを得られますが、デメリットも存在します。続いては、居抜き物件での開業で生じるデメリットについて解説していきます。

1.設備や内装に自分の好みを反映しにくい

居抜き物件を利用する際、前歯科医院の内装・設備を利用せざるを得ないことが挙げられます。よって、自身の好みや最新の設備を自由に選ぶことが難しくなります。

また、内装や設備が古い場合、追加投資やメンテナンスが必要になる可能性も考慮しておきましょう。開業者は、自身のビジョンを実現しながら、制約を上手に調整するバランス感覚が求められます。

2.前歯科医院の評判の影響を受ける

居抜き開業では、前歯科医院の評判が大きな影響を及ぼすことがあります。前歯科医院の評判が良ければ、そのブランド価値を活かすことができますが、逆に不評だった場合、前のイメージに引っ張られる可能性があります。

新しい方針やサービスを提供しつつも、前の評判を払拭するための努力が必要です。逆に前歯科医院が好評だった場合、その評判を受け継ぐことで、信頼性と患者獲得に寄与します。

開業する際は、前歯科医院のイメージが新たな展開にどう影響を及ぼすか、慎重な戦略の構築が求められます。

居抜き物件を契約する前に確認すべき4つのポイント

居抜き物件を契約する前に確認しておくべきポイントを4つにわけて解説していきます。自院に適した居抜き物件かどうかを判断する材料として、参考にしてみてください。

1.前歯科医院の閉院理由を確認する

前歯科医院の閉院理由は、主に「院長の高齢化・体調不良」「経営不振」などが挙げられます。

前歯科医院の閉院理由を克服できるかどうかを検討しましょう。

たとえば、前院長が高齢化を理由に閉院した場合、体力の衰えなどの他に、マーケティング知識が追いつかず上手く集患対策ができていなかったことがあるかもしれません。そのような場合は、前歯科医院の患者だけでは経営を安定させるのが難しいため、開業してから軌道に乗るまでに時間がかかるおそれがあります。

また、経営不振を理由に閉院した場合は、確実な解決策が見つかっているかどうかが重要です。いずれにしても、居抜き物件となった理由を明確に提供しない物件は避け、閉院理由を公開している物件を探しましょう。

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2.前歯科医院の評判をチェックする

前歯科医院の評判を念入りにチェックすることも大切です。前歯科医院の評判が悪かったなどのトラブルがある場合、患者の引き継ぎや集患にマイナスの影響を及ぼす恐れがあります。

レビューサイトなどで以前の患者対応を確認するようにしてください。また、前歯科医との対応の違いがクレームにつながるケースもあります。

患者の満足度を向上させるためには、正確で丁寧かつスピーディーな対応が求められます。

3.契約前に医療機器を細かくチェックする

契約を締結する前に、医療機器を直接確認することは不可欠です。特に、医療機器については専門知識が必要なケースが多く、さらに知識を持っている人も少ないため、劣化の状態の判断が難しいケースがあるため、外観だけでなく機能も十分にチェックすることが重要です。

外見が新しくても、機能しない可能性があるため、細部にわたって慎重に確認しておきましょう。医療機器については、専門家などの助言を受けながら納得できるまで確認することをおすすめします。

4.集客を見込める立地か確認する

集客を見込める立地条件かどうかもしっかり検討しましょう。交通手段や近隣環境、患者のアクセスしやすさなどは重要なポイントです。また、駅前や住宅地、通院範囲内での潜在患者数を見積もり、集客の見込みを評価しましょう。そのほか、競合他院の存在や人口比も考慮すべき点です。特に郊外の居抜き物件は、周辺地域に、以前の歯科医院に来院していた患者が多く存在するケースがあります。

このような物件は適切な運営戦略で大きな成果を出す可能性がありますが、立地条件を入念にチェックし、成功のための計画を練ることが肝心です。

歯科医院の居抜き開業でよくある2つの質問

ここからは、歯科医院の居抜き開業でよくある質問を紹介していきます。

【質問1】歯科医院を居抜きで開業するまでの流れは?

居抜き物件を活用して開業をする際は、まず物件探しを通じて適切な場所を見つけ、次に資金調達を検討します。

物件探しでは複数の手段を活用し、専門の業者の力を借りたり、自身の足で探したり、ウェブ検索を組み合わせることが重要です。

資金調達は自己資金と金融機関からの借り入れを検討しましょう。公的融資や制度融資などの選択肢もあります。内装とデザインは、居抜き物件の状態に応じて修繕やカスタマイズを行いましょう。

無事に融資が降りて、物件を取得または借りることができたら、開業までの準備を進めます。医療機器の選定や、予約システムやレセコンなどのシステム選定、集患に向けてホームページの制作も重要です。

スタッフ採用や備品の手配、さらに開業前準備や役所への届出を行い、最終的に開業準備を整えます。臨機応変な計画と準備を通じて、歯科医院の居抜き開業をスムーズに進めましょう。

【質問2】歯科医院の居抜き物件の注意点は?

工事や設備に関して追加の費用が発生する可能性があります。たとえば、居抜きの物件の内装や設備が古くなって使用できなくなった場合、修理や更新が必要となり、これには追加の費用がかかります。

内装を大きく変えたい場合、解体工事が必要になるケースもあり、大きなコストが発生します。 特に歯科用ユニットやレントゲンなどの設備が機能しないとき、新たな購入だけでなく処分費用がかかるので、その出費に注意が必要です。

まとめ

今回は、居抜き物件の契約前に確認すべきポイントやメリット・デメリットについて紹介しました。

居抜き物件を活用することで、開業資金を抑えられるなどのメリットが得られます。

一方で、前歯科医院の評判の影響を受ける、対応の違いがクレームにつながるなどのデメリットが生じるケースもあります。そのため、開業前にしっかりと費用や集患に問題ない物件なのか確認して契約するようにしてください。

また、歯科医院の開業においては、患者の満足度を向上させる工夫も重要なポイントになります。

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