歯科医院が税理士を選ぶ際のポイントは3つ|メリットやデメリット、よくある質問もご紹介!
2023年10月31日
歯科医院の経営には税理士のサポートが欠かせません。しかし、どのように税理士を選べばいいのでしょうか。本記事では、歯科医院が税理士に依頼できる業務の範囲、依頼するメリット、選ぶ際のポイント、おすすめの税理士事務所、よくある質問などをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
INDEX
- 歯科医院が税理士に依頼できる業務の範囲
- 税理士の独占業務1:税務書類の作成
- 税理士の独占業務2:税務代理
- 税理士の独占業務3:税務相談
- 税理士の独占業務以外の仕事
- 歯科医院が税理士に依頼するメリット
- 1.院長が業務に集中できる
- 2.開業や経営に関するアドバイスを得られる
- 3.歯科特有の会計・税務処理をお任せできる
- 歯科医院が税理士を選ぶ際のポイントは3つ
- 1.得意分野・専門分野
- 2.コンサルティングやアドバイスの有無
- 3. 医療現場の理解度
- 歯科医院におすすめの税理士事務所4選
- 税理士法人総合経営サービス
- 税理士法人テラス
- 税理士法人晴海パートナーズ
- 医院・クリニック税理士Smile
- 歯科医院における税理士に関してよくある3つの質問
- 【質問1】歯科医院における税理士顧問料の相場は?
- 【質問2】税理士と会計士の違いは?
- 【質問3】税理士への適切な依頼方法とは?
- まとめ
歯科医院が税理士に依頼できる業務の範囲
税理士の独占業務は税理士法で定められており、報酬の有無に関わらず、税理士以外が行うと違法になります。歯科医院が税理士に依頼できる業務としては、歯科医院の経営者や従業員の個人所得税や住民税、歯科医院自体の法人税や消費税など、税金に関することです。
税理士の独占業務は以下の3つです。それぞれ詳しく解説します。
税理士の独占業務1:税務書類の作成
確定申告書や法人税申告書など、納税者が税務署に提出する必要のある書類を作成することです。これらの書類は、納税者自身が作成するか、税理士が代理で作成するかのいずれかに限られています。
友人や家族、社員など、無資格者が代わりに作成したり提出したりすることはできません。青色申告や白色申告など、申告方法によって必要な書類や計算方法が異なるため、専門的な知識を持った税理士に任せることで間違いや不備を防げます。
税理士の独占業務2:税務代理
納税者が自分で行うべき納税に関する手続きを、本人に代わって行うことです。具体的には、申告書や申請書などの書類を提出したり、納付書を受け取ることになります。
歯科医院が課税対象となる場合には、課税標準等の計算方法や課税期間などを確認したり、必要に応じて減免申請や更正申請などを行えます。
税理士の独占業務3:税務相談
納税者から納税額の計算方法や節税対策など、納税に関する相談を受けることです。たとえば、歯科医院の経営者は、自分の役員報酬や配当所得、資産運用などによって発生する所得に対する納税額の計算方法や節税方法を相談できます。
また、歯科医院は、経費の計上方法や減価償却資産の取り扱い、事業承継や相続などに関する税務上の注意点や対策を相談できます。
税理士の独占業務以外の仕事
税理士の独占業務以外の仕事としては、以下のようなものがあります。
- 記帳代行業務:企業や個人事業主の経理業務を代わりに行う
- コンサルティング業務:税務や経営に関する助言や分析を行う
- 金融機関・保険会社との折衝:企業の資金調達や節税対策に関する交渉を行う
これらの業務は独占業務ではありませんが、税理士の専門知識や経験を活かして実施されています。
歯科医院が税理士に依頼するメリット
歯科医院が、税理士に依頼するメリットについて以下に紹介します。
1.院長が業務に集中できる
歯科医院を経営する場合、税務処理は欠かせない業務ですが、煩雑で時間がかかります。記帳や申告は自身や家族で行うこともできますが、簿記や税法の知識が必要です。
申告に誤っている場合、税務署から指摘を受けることや税務調査の対象になる危険性があります。税理士に税務処理を依頼することでそのようなリスクを下げることができます。
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2.開業や経営に関するアドバイスを得られる
歯科医院に強い税理士は、税務処理だけでなく、開業や経営に関するアドバイスも提供してくれます。
たとえば、以下のようなサービスです。
- 開業支援
- 経営コンサルティング
- 医療法人化
- 事業承継
これらのサービスを利用することで、歯科医院の開業・承継・経営を安心して行うことができます。また、税理士との信頼関係を築くことで、将来的な経営課題にも対応が可能です。
3.歯科特有の会計・税務処理をお任せできる
歯科医院は一般企業とは異なる会計・税務処理が必要な場合があります。たとえば、以下のような内容が該当します。
- 自由診療収入
- 医師優遇税制の摘要
- 保険料収入
- 回収貴金属の売却益の処理
これまでの経歴から、歯科医院で経験が豊富な税理士であれば、これらの特徴を踏まえた適切な処理を行ってくれます。
歯科医院が税理士を選ぶ際のポイントは3つ
歯科医院が、税理士を選ぶ際のポイントについて説明します。
1.得意分野・専門分野
歯科医院の会計や税務に詳しい税理士は、一般的な税務にとどまらず、歯科医院の特徴や事情に合わせたアドバイスを提供できます。歯科医院は、収入や経費の管理が複雑です。
また、レセプト単価や設備投資などの影響も考慮しなければなりません。そのような場合に、歯科医院に精通した税理士を選ぶことで、適正な節税や事業計画の作成などのサポートを受けられます。
2.コンサルティングやアドバイスの有無
歯科医院に強い税理士は、経営面でのコンサルティングやアドバイスを提供できる専門家です。歯科医院は市場の動向や競合他院の状況に応じて経営戦略を見直す必要があります。
そのような場合に、歯科医院に強い税理士であれば、人材採用や院内環境整備などの経営改善のノウハウを提供してもらえます。また、開業や法人化のタイミングや方法のアドバイスをもらうことも可能です。
3.医療現場の理解度
歯科医院の経営を行う際には、医療現場に対する理解度が高い税理士がいることが大きなメリットになります。
歯科医院は、患者やスタッフとのコミュニケーションや信頼関係が重要なだけでなく、医療法や医療倫理などの規制や基準にも従わなければなりません。
そのため、医療現場の特性やニーズを把握している税理士を選ぶことで、よりスムーズなコミュニケーションや信頼関係を築けます。ほかにも、医療法や医療倫理に関する問題やリスクにも対応可能です。
歯科医院におすすめの税理士事務所4選
歯科医院におすすめの税理士事務所について、それぞれの特徴を以下に紹介します。
税理士法人総合経営サービス
税理士法人総合経営サービスは、総合経営サービスグループの一員として、医療・介護・福祉業界全般の開業から経営までトータルにサポートする税理士事務所です。
医療専門のコンサルタントや税理士だけでなく、社会保険労務士や行政書士なども在籍しており、豊富な経験とノウハウを持っています。歯科医院の売上アップや利益率向上を目指す方におすすめです。
参考: 総合経営サービス
税理士法人テラス
税理士法人テラスは、医院・歯科医院の会計・税務だけでなく、経営コンサルティングや人事労務管理なども行う税理士事務所です。医師が業務に専念できるように、サポートしてもらえます。
さらに、歯科医院の経営者向けにセミナーや勉強会なども開催しており、情報交換やネットワーク作りの機会も提供しています。開業から安定した経営 までをサポートしてもらえる、信頼できるパートナーです。
参考:税理士法人テラス
税理士法人晴海パートナーズ
税理士法人晴海パートナーズは、医業特化の税理士事務所であり、クリニック・医院の顧問先を100件以上サポートしている実績があります。また、新規開業や医療法人化、事業継承などのあらゆる相談を受けており、状況にあった税務アドバイスを提供しています。
さらに、公式サイトには、これまで新規開業や医療法人化、事業継承での悩みごとについて提案・解説してきた事例も掲載されているため、開業から法人化までのさまざまな参考情報としておすすめです。
参考: 税理士法人晴海パートナーズ
医院・クリニック税理士Smile
医院・クリニック税理士Smileは、医療・クリニック特化の税理士事務所です。医院の会計・税務はもちろん、開業支援や経営改善なども行っています。
医院の財務状況をわかりやすく分析し、目標達成に必要な数字を提示してくれることが特徴です。
直接会わずにオンラインで対応をしてもらえるのでどこにいても気軽に相談できます。
歯科医院における税理士に関してよくある3つの質問
歯科医院における税理士に関してよくある質問についてお答えします。
【質問1】歯科医院における税理士顧問料の相場は?
税理士顧問料の相場は、一概には言えませんが、一般的には以下のような要素で変わります。
- 内容
- 頻度
- 歯科医院の規模
- 税理士事務所の規模
- 税理士事務所の実績
これらの要素によって、税理士顧問料は大きく異なります。一般的には個人の歯科医院で年間約34万円、医療法人では年間約43万円となっています。
【質問2】税理士と会計士の違いは?
資格の取得方法や業務の範囲には違いがあります。税理士は税務業務を独占的に行える資格で、会計士は監査業務を独占的に行える資格です。
また、税理士は中小企業や個人事業主などの税務相談や申告を主に行いますが、会計士は大手企業や上場企業などの監査を主に行います。税理士と会計士は、ともに税務や会計に関する専門家ですが、上記のような違いがあります。
【質問3】税理士への適切な依頼方法とは?
税理士への適切な依頼方法は、以下のような点に注意が必要です。
- 税理士に何を依頼したいのかを明確にする
- 事業の規模や業種、経理処理のボリュームや難易度などを詳しく伝える
- 面談方法や頻度を検討する
- 依頼する前に、追加料金や解約条件などを確認する
税理士は専門家ですが、すべての事務所が同じサービスや品質を提供しているわけではありません。
自分の業種や事業内容に詳しい税理士を探すことや、無料相談などで相性や提案力を確かめることもおすすめです。
まとめ
税理士は歯科医院の経営にとって重要なパートナーです。適切な税理士を見つけて、歯科医院の経営をサポートしてもらいましょう。コストとサービスのバランスが適切な税理士を見つけて、事業の成功につなげることが大切です。
また、歯科医院の経営を安定させるには、適切な集患対策とサービスの向上が欠かせません。税理士へ依頼できる業務については税理士に任せ、院内の業務効率化を目指しましょう。
歯科業務支援システムDentisは、患者と歯科医院をオンラインでつなげ、あたらしい患者体験の提供と業務効率の向上を実現する歯科医院向けシステムです。予約からカルテ作成、会計に加え、収益に関する分析機能も実装しています。診療から経営までをワンストップで管理し、歯科業務の効率化を実現します。
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