【クラウド型電子カルテとは?】オンプレミス型との違いやメリット・デメリットを解説!
2023年07月26日
「クラウド型のメリット、デメリットが知りたい」「クラウド型は安全なの?」このように悩んでいる歯科医師は多いです。クラウド型電子カルテは様々な機能があるため、選択肢が多いのは事実です。
これから電子カルテの導入を検討している先生は、この記事を参考にしてみてください。
INDEX
- クラウド型電子カルテとは
- クラウド型電子カルテの特徴
- オンプレミス型との比較
- クラウド型電子カルテの普及率は?
- クラウド型電子カルテの導入の義務化
- クラウド型電子カルテのメリット
- 1.導入費用が抑えやすい
- 2.院内スペースを確保できる
- 3.どこからでもタブレットやスマホで利用可能
- 4.更新・メンテナンスが自動で行われる
- 5.セキュリティが強い
- 6.クラウド上にデータがバックアップされている
- クラウド型電子カルテのデメリット
- 1.インターネット接続に依存するクラウド型電子カルテを使うためには、インターネット接続が必要です。
- 2.カスタマイズ性能が乏しい
- クラウド電子カルテのセキュリティ面が不安だが安全なの?
- クラウド型電子カルテのセキュリティ
- 安全なクラウド型電子カルテの選び方
- Dentisは「現場の使いやすさ」を意識したクラウド型電子カルテ
- 1つですべてカバーできるシステム
- 歯科従事者と一緒につくる
- まとめ
クラウド型電子カルテとは
クラウド型電子カルテとは、各メーカーが提供するクラウドサーバを利用して操作・管理するシステムをいいます。
最近では、多くのメーカーがクラウド型電子カルテを提供するようになりました。
クラウド型電子カルテの特徴
クラウド型電子カルテはクラウドサーバを用いるため、PC・タブレット・スマホなど、どの端末でもアクセスできます。
アクセス性が高く、紙で管理する必要がないため、効率的に業務を推進できるのが特徴です。
オンプレミス型との比較
クラウド型電子カルテとは別に、「オンプレミス型」があります。オンプレミス型電子カルテは、自院に専用のサーバを設置して、データを管理するシステムです。
院内でデータの管理をするため、サーバ・デバイスなどの専用機器の導入費が発生します。
しかし、どんな機能を搭載するかを自由にカスタマイズ可能なので、自院に合った電子カルテにすることができます。
クラウド型電子カルテの普及率は?
2019年に開業医を対象とした調査結果によると、クラウド型の普及率は11%でした。
参考:日経メディカル「電子カルテ関するアンケート」
低価格や政府推奨の観点から、歯科医院や小規模クリニックを中心に普及率の拡大が見込まれます。
クラウド型電子カルテの導入の義務化
クラウド型電子カルテの完全な義務化の有無は、公表されていません。
しかし、厚生労働省は2023年(令和5年)6月に、クラウドベースの電子カルテ整備を進め、2030年までにほぼ全ての医療機関へ導入を目指すとしました。
参考:内閣官房「医療DX推進本部」
医療情報の効率的な共有やアクセス性の向上の発展により、クラウド型電子カルテの導入が増えることが予想されます。
クラウド型電子カルテのメリット
クラウド型電子カルテを導入するメリットは以下の5つが挙げられます。
- 導入費用が抑えやすい
- 院内スペースを確保できる
- どこからでもタブレットやスマホで利用可能
- 更新・メンテナンスが自動で行われる
- バージョンアップが自動で行われる
- セキュリティが強い
- クラウド上にデータがバックアップされてる
ここではそれぞれに分けて解説します。
1.導入費用が抑えやすい
電子カルテは専用の端末や接続機器が必要で、高額な経費をイメージする方が多いです。
しかしクラウド型電子カルテでは、オンプレミス型に比べると導入費用が比較的抑えられる傾向にあります。院内に機器を設置したりサーバを構築したりする必要がないからです。
また、スタッフが増えてもPC・ダブレット端末を追加購入するだけで済みます。
2.院内スペースを確保できる
クラウド型電子カルテは、カルテデータを管理するためのサーバーを自院に設置する必要がありません。また、オンプレミス型と比べると、物理的なハードウェアの設置数を削減することができるためスペースの確保ができます。
3.どこからでもタブレットやスマホで利用可能
前述した通りクラウド型では、クラウドサーバーでデータを管理します。そのため、インターネットを利用できる環境があれば様々なデバイスで利用可能です。
複数のデバイスで利用することにより、紙カルテやオンプレミス型ではできない複数人での情報共有が可能です。
また、セキュリティが担保された状態で自宅でも患者情報を確認できるため、分院管理・訪問歯科などで活躍します。
4.更新・メンテナンスが自動で行われる
システムの機能向上や診療報酬の改定による、サーバの更新・メンテナンスの際、クラウド型なら自動的に行われます。
本来は、CD-ROMなどを使い定期的にメンテナンスを行わないといけないため、システムメンテナンスをしなくて済むのは大きなメリットといえます。
5.セキュリティが強い
クラウド型電子カルテは「AWS」や「GCP」といったサーバを使っていることが多いです。
「AWS」と「GCP」とはそれぞれAmazonとGoogleが提供しており、セキュリティ面で大きく評価されています。行政や金融機関でも取り入れられているクラウドサーバであり、クラウド型のセキュリティは安全性が高いといえます。
6.クラウド上にデータがバックアップされている
データはクラウドサーバに保存されているため、使用しているデバイスが壊れても支障がありません。
他のデバイスからシステムにログインすることで、カルテ情報を閲覧・編集できます。
クラウド型電子カルテのデメリット
クラウド型電子カルテを導入するデメリットは以下の2つが挙げられます。
- インターネットへの接続が必要
- カスタマイズ性能が乏しい
それぞれ解説していきます。
1.インターネット接続に依存するクラウド型電子カルテを使うためには、インターネット接続が必要です。
ネットワーク障害や接続が不安定な状態ではカルテの使用が制限されてしまいます。万が一、使えなくなった際には、モバイルルーターを用意しておく・一時的に紙での運用に戻すなどの対策が必要です。
2.カスタマイズ性能が乏しい
クラウド型電子カルテはデータの入力ホーム変更やテンプレート作成などのカスタマイズ性は高くありません。
そのため、操作を簡易にしたり、業務に適したシステムにカスタマイズしたい方はオンプレミス型を推奨します
クラウド電子カルテのセキュリティ面が不安だが安全なの?
クラウド型電子カルテはクラウドサーバーを利用します。クラウドサーバーに保存されるカルテデータは情報漏洩リスクに備えられています。
例えばカルテデータはクラウドサーバ内で暗号化され、閲覧するためには「復元キー」が必要です。そのため、万が一、第三者がハッキングに成功してサーバーの保存データにたどり着いたとしても内容を確認できない仕組みになっています。
クラウド型電子カルテのセキュリティ
クラウド型電子カルテのサービス事業者やサーバの管理者がセキュリティ強化しているため、安全性はとても高いです。一般的なクラウド型電子カルテでのセキュリティシステムは下記のものがあげられます。
ファイヤーウォール
ファイアウォールとは、インターネットを通して外部から侵入してくる不正アクセスや外部への許可されていない通信から守るための仕組みです。
元々の語源は、火災などから建物を守る防護壁からきています。被害を最小限に抑える役割があることから、インターネットの世界ではコンピュータを外部の攻撃から守るソフトウェアをファイヤーウォールと呼びます。
侵入検知システム
侵入検知システムとは、不正アクセスを検知し、それを管理者に通知するシステムです。
これにより、管理者は早期に不正アクセスに気づいて対応をとることができます。
安全なクラウド型電子カルテの選び方
安全なクラウド型電子カルテを選ぶ際「3省2ガイドライン」に準拠しているかを基準にしてみましょう。
3省2ガイドラインとは医療情報を保護するために、事業者向けに制定されたガイドラインのことをいいます。電子システムで医療情報を扱う際の厚生労働省・経済産業省・総務省の3省が出している2つのガイドラインの総称です。
参考:厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第6版」
参考:総務省・経済産業省「医療情報を取り扱う情報システム・サービスの提供事業者における安全管理ガイドライン」
Dentisは「現場の使いやすさ」を意識したクラウド型電子カルテ
Dentisではシステムの安全性について、暗号化によるすべての通信の保護する取り組みを実施していたり、国際規格に基づくISMSクラウドセキュリティ認証も取得しており、セキュリティに対する取り組みをしっかり行っています。
セキュリティの取り組み:https://dentis-cloud.com/security
また、多様な機能により、全ての歯科業務をシームレスに推進できます。機能の一部として電子カルテもあります。
1つですべてカバーできるシステム
Dentisは以下の機能を有しています。
- 電子カルテ
- レセコン
- WEB予約・問診
- オンライン診察
- キャッシュレス決済
- メッセージ送信
歯科業務のほぼすべての機能を有するシステムはそれほど多くはありません。
多様なシステムを1つにするメリットは「余計な費用を削減できる」「それぞれのツールで管理しなくて済む」が挙げられます。
より詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
「歯科業務支援システムを一本化することのメリットとは? 複数のシステムを併用した場合との比較」
歯科従事者と一緒につくる
本製品の開発チームには、現役の歯科医師や歯科従事者が在籍しています。
歯科業務でしかわからない課題を常にフィードバックして、システム開発や改善に取り組んでいます。
より詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
「歯科従事者とエンジニア・デザイナーが近い距離で協力する」Dentisが製品開発で大切にしていることを紹介
まとめ
今回は「クラウド型電子カルテとは何か」「クラウド型電子カルテのメリット、デメリット」「クラウド電子カルテの安全性」「安全なクラウド型電子カルテの選び方」について紹介しました。
クラウド型電子カルテの導入を検討している先生は、安全性やランニングコストなどの点をメーカー担当者と入念に相談して決めることをお勧めします。
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